劇映画でしか描けない“真実”。『テッド・バンディ』監督が語る
(C)2018 Wicked Nevada.LLC
1970年代のアメリカで30人以上の女性を殺害した男とその恋人のドラマを実話を基に描く映画『テッド・バンディ』が20日(金)から公開になる。監督を務めたジョー・バリンジャーはドキュメンタリー界で数々の作品を発表してきたベテランで、この映画では歴史にその名を残す殺人鬼を“恋人が凶悪犯だとは知らなかった女性”の視点から描いている。映画の完成後、娘たちとプレミア上映会に出席したバリンジャー監督は、帰り道に質問されたという。「パパ、この映画は“誰のことも信頼するな”って言ってるの?」。映画監督、そして父親ジョー・バリンジャーは何と答えたのか?
頭脳と話術を駆使して相手を翻弄し、信頼させ、凶行におよぶ冷酷で残忍な殺人者。“シリアル(連続の)キラー(殺人者)”の語源にもなった男。それがテッド・バンディだ。彼は1970年代のアメリカで多数の若い女性を殺害し、死体を凌辱。
7つの州に渡って犯罪が行われ、逮捕されるも2度も脱獄。1989年に死刑が執行されたが、現在にいたるまで殺された人の正確な数はわかっていない。
「計画していたわけではなく偶然にそうなってしまったのですが、この映画とドキュメンタリーのプロジェクトを同時に進行することになりました」