【おとなの映画ガイド】米アカデミー作品賞の本命! やっぱりスピルバーグの『フェイブルマンズ』はスゴイ
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3月12日(日本時間は13日)に授賞式が行われる米アカデミー賞。注目は、なんといっても作品賞。ノミネートされているのは、すでに日本で公開された『西部戦線異状なし』『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』『イニシェリン島の精霊』『エルヴィス』『トップガン マーヴェリック』『逆転のトライアングル』の6本と、今後公開される『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(3月3日)、『フェイブルマンズ』(3月3日)、『TAR/ター』(5月12日)、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(初夏公開)の4本だ。
なかでも本命と目されているのは今週末公開の、スティーヴン・スピルバーグ監督『フェイブルマンズ』。今回はこの作品をご紹介します。
『フェイブルマンズ』
数々の大ヒット作、名作を手がけたスティーヴン・スピルバーグ監督。「私の作品のほとんどが、成長期に私自身に起こったことを反映したものだ」という言葉通り、彼の映画は彼の人生そのもの。変幻自在ともいえる題材の振れ幅の広さ、どんなテーマでも観る人を失望させないクオリティ。
それを可能にしたのは何なのか、その創作の秘密がわかるのが、この作品。スピルバーグによる自伝的映画だ。
タイトルの「フェイブルマン」は人名。複数だから、いうなれば“フェイブルマン家の人々”。スピルバーグという姓のドイツ語の語源から、戯曲の要約を意味する演劇用語「fabel」を見つけ、共同脚本のトニー・クシュナーがシャレっ気で名付けたそう。あくまでも自伝“的”映画なので、いろいろフィクションが盛り込まれているけれど、主人公サミーの家族が、科学者の父、ピアニストの母、4人兄妹であることや、一家の歴史は、スピルバーグ家そのものだ。
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中川右介さん(作家・編集者)
「……最後は、希望があるラストシーン。そのため、「いい映画を観た」「感動した」と思ってしまうが、なかなかどうしてシビアな映画だ」
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堀晃和さん(ライター・編集者)
「……家族の微妙な人間模様を描きながら、サミーの映画への憧れがストレートに語られる構成が胸を打つ……」
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