3人の俳優が織りなす『トリスケリオンの靴音』、まもなく開幕
プラチナ・ペーパーズの堤泰之が作・演出を手がける『トリスケリオンの靴音』が赤坂RED/THEATERで上演される。今は亡き彫刻家の人生をめぐる物語で、久保田秀敏、糸原舞、曽世海司が顔をそろえる。
物語の舞台は、とある田舎町。その町出身の彫刻家・見城海山の工房を資料館として生まれ変わらせるべく、設計事務所の職員である佐久間が派遣される。彼を迎えたのは海山の弟子だった土門。海山亡き後も師匠の生家を掃除しては花を生けていたが、そんなふたりのもとに、海山の娘を名乗る女が現れて……。
2018年3月にも、碓井将大、赤澤ムック、粟根まことの顔合わせで上演された同作。今回は元美容師という経験を経て、ミュージカル『テニスの王子様』で花開いた久保田秀敏が佐久間役を務める。
迎え撃つ土門役は、Studio Lifeや数々の舞台で着実に経験を重ねる曽世海司。ヒロインは堤泰之による若手発掘企画『ラフカット』で才能を発揮した糸原舞だ。
濃密に組み上げられた、たった3人による会話劇。その空気がじかに伝わる小劇場空間で、贅沢な演劇体験を堪能したい。公演は9月4日から16日まで。
文:小川志津子