映画賞レースにすべり込み! 杉咲花主演『市子』壮絶な宿命に抗う生命欲──【おとなの映画ガイド】
![『市子』 (C)2023 映画「市子」製作委員会](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252FLP_P_PIA%252F2024%252FLP_P_PIA_2f1f75bb_66ad_4353_9bf9_a2b5769791b0%252FLP_P_PIA_2f1f75bb_66ad_4353_9bf9_a2b5769791b0_a03653aa13f10ffed19d_1.jpg,small=600,quality=80,type=jpg)
(C)2023 映画「市子」製作委員会
12月に入って、今年の映画賞が発表され始めている。昨年、『ケイコ 目を澄ませて』が12月16日の公開にもかかわらず、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ各賞に輝いたが、今年も、12月8日(金)に公開される『市子』が、後発ながら賞にからむ可能性がでてきた。主演は杉咲花。市子という名の女性の、ミステリアスで壮絶な生き方を描いた衝撃作だ──。
『市子』
3年間同棲していた恋人・長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズされ、幸せの絶頂にいるはずの川辺市子(杉咲花)が、翌日、突然、逃げるように家を飛び出し、そのまま失踪する……それから1週間ほどして、途方に暮れる長谷川のもとに、ある事件を捜査中の後藤刑事(宇野祥平)が訪ねてきて、「市子という名前の女性は存在せえへんのですよ」と告げる。
市子はなぜ、家を出たのか? 市子はいったい何者?ミステリアスな問いかけがのっけから飛び出す。
結婚を決めたものの、長谷川は、市子のことをあまり知らなかった。家族や過去について、彼女も話したがらないし、彼もあえてきこうとしなかった。ふたりで居られることが幸せだった。