くらし情報『小林私、予定調和無しの〈独演会〉で放った自由さと説得力 初バンドセットで挑んだ"8曲"ワンマンレポート』

2021年3月2日 14:00

小林私、予定調和無しの〈独演会〉で放った自由さと説得力 初バンドセットで挑んだ"8曲"ワンマンレポート

小林私 2021年2月28日(日) SHIBUYA CLUB QUATTRO 夜公演


第1部は弾き語り、そして第2部は彼にとって初となるバンドセットでのライブと、異なる形式で行われる2部公演となった小林私の渋谷クラブクアトロワンマン。生のバンドとともに演奏するという「ごく当たり前」の形が彼の活動経歴からすると「異質」であるのと同じように、そのパフォーマンス自体もいわゆる「ミュージシャン」の表現形式としてはきわめて異質なものであった。というか、そもそも小林私とは「ミュージシャン」なのか?曲を書き、ギターを弾き、歌う。その意味ではもちろんミュージシャンなのだが、ミュージシャンかくあるべき、というルールやマナーから彼は完全に解放されている。


小林私、予定調和無しの〈独演会〉で放った自由さと説得力 初バンドセットで挑んだ"8曲"ワンマンレポート

小林私
音源を聴いたり、配信を観たり、ツイートを目にするたびに常に「小林私とはいったい何なのか」という疑問が湧いてくるのだが、彼は決して自らその答えを提示したりはしない。といってたぶん本人には煙に巻いてやろうとかミステリアスを演出しようとかいう意図があるわけでもないのが厄介で、要するにその「よくわからなさ」というか「何者なの?」と感じ続けることが小林私を受け取るということなのだ、と最近思うようになった。好きなことを好きなように表現して、そこにたまたま天賦の才として持っていた声と歌詞によって無理やり説得力をもたせていくというのが小林私という表現なのである。

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