『奥村土牛 ―名作でたどる100年のあゆみ―』山種美術館で 日本屈指のコレクションから院展出品作全点を含む約60点を公開
1966年(昭和41)年に開館した山種美術館の60周年を記念した特別展の第2弾として、同館とゆかり深い日本画家・奥村土牛(1889-1990)の軌跡をたどる『奥村土牛 ―名作でたどる100年のあゆみ―』が開催される。
101年という長い生涯を通じて、絵筆をとり続けた日本画家・奥村土牛は、薄い絵の具を何重にも塗り重ね、淡い色調によるおおらかで温かみのある作風を確立し、最晩年まで院展に出品し続けた。そんな土牛と50年以上にわたって深く親交した人物が、同館創立者の山﨑種二(1893-1983)だ。「絵は人柄である」という信念のもと、同時代の画家と直接交流しながら作品を収集したことで知られる山﨑は、早い時期から土牛の才能を見出して支援し、家族ぐるみの交際を続けた。その縁から、山種美術館が所蔵する土牛作品は全135点以上、日本屈指の土牛コレクションとして知られている。
奥村土牛《鳴門》1959(昭和34)年紙本・彩色山種美術館
同展では質・量ともに最高レベルの土牛コレクションから、さらに厳選した珠玉の名品約60点を大公開。瀬戸内海の鳴門の渦潮を描いた70歳の時の作品《鳴門》や、京都・醍醐のしだれ桜に感じた「極美」を表現した83歳の時の作品《醍醐》などの代表作のほか、土牛が温かい眼差しをむけた愛らしい動物や花の作品など、初期から晩年にいたる活動の全貌を紹介する。
奥村土牛《雨趣》1928(昭和3)年絹本・彩色山種美術館
その中には、生涯にわたって院展で活動した土牛の、同館所蔵の院展出品作品全35点が含まれている。
1928年(昭和3)年、38歳という若き日に赤坂あたりを描いた《雨趣》や、京都に通い2年の歳月をかけて仕上げた《舞妓》など、土牛の様々な院展作品を知ることができるだろう。
奥村土牛《舞妓》1954(昭和29)年絹本・彩色山種美術館
さらに、土牛より山﨑種二に送られた絵入り書簡や、同館で開催された茶会での記念品の原画など、山種美術館ならではの資料も、土牛の人となりを知る貴重な機会になるに違いない。※文中の作品は全て山種美術館蔵
<開催情報>
『【開館60周年記念特別展2】 奥村土牛 ―名作でたどる100年のあゆみ―』
会期:2026年8月8日(土)~10月4日(日)
会場:山種美術館
時間:10:00~17:00(※入館は~16:30)
休館日:月曜、9月24日(木)(※ただし9/21(月・祝)、9/22(火・祝)、9/23(水・祝)は開館)
料金:一般1500円、【夏の学割】大学生・高校生500円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要)
公式HP:
https://www.yamatane-museum.jp/