次の世代にも日本の伝統文化が支えられるように―古典芸能中心の海老蔵歌舞伎、本日開幕
新橋演舞場のお正月公演『初春海老蔵歌舞伎』が1月3日(日)より開幕。市川海老蔵が新橋演舞場の新年の幕開けを飾るのは8年連続だが、今回は初めて、自身の名前に“歌舞伎”がつく公演となる。
上演される演目は、新型コロナウイルス感染症の影響で新作が上演できないことから、古典芸能を中心としたラインナップに。まずは、春の七草行事を曽我物に織り込んだ新年の初芝居にふさわしい華やかな舞踊『春調娘七種』、そして成田屋のお家芸である歌舞伎十八番の内『毛抜』では、愛嬌と知性を兼ね備えた捌き役粂寺弾正を海老蔵が勤める。さらに、お正月の特別企画「お年玉」として2題の舞踊を上演。長唄舞踊の名作『藤娘』では、海老蔵の長女・市川ぼたんが華やかで可憐な藤の精に挑戦。弁慶と牛若丸の出会いを描いた『橋弁慶』は、海老蔵と長男・堀越勸玄が親子で踊る注目のひと幕だ。
『毛抜』について海老蔵は「粂寺弾正の勇猛かつ頭脳明晰でありながら、男の余裕、色気があるところ。
そして5つの型の見得。これらをご覧いただきたい」とアピール。さらに「古典を追究し、若い世代の方々や次の世代の娘、倅が日本の伝統文化を支えられるよう、修行、教育をしながら見守りたい」