2023年5月19日 18:00
【ライブレポート】Laika Came Back、約4年ぶりの対面ライブ「再会の時」
オーディエンスのそばに寄り添い、忙しいなかで忘れていた大切なことを呼び起こすーーそんな効果も、LCBの音楽の魅力なのだ。
最初のMCでは、「こんばんは、Laika Came Backです。ありがとうございます。喋ると涙がこぼれてしまいそうなので……。本当にお会いできてうれしいです。たくさん歌いますので、たくさん聴いてもらって、楽しんで帰ってください」と挨拶。4年ぶりに対面したオーディエンスから大きく、温かい拍手が送られた。
ライブ前半でもっとも心に残ったのは、1stアルバム『Landed』の表題曲「Landed」だった。煌びやかな星の光、壮大な宇宙空間を想起させるギターのアルペジオ、大らかで切ないメロディライン、そして、〈さあ何をしようさあ何を描こう/憎しみあうここで〉という歌詞が響き合うこの曲は、LCBの根本的な表現とつながっている。ゆったりとした手触り、凛とした意志が入り混じるボーカルも素晴らしい。シンガーソングライターとしてもっともベーシックな“ギターと歌”という形の可能性を追求し、深淵で普遍的な生み出すLCB。圧倒的なサウンドスケープに包み込まれながら、彼がここに至るまでの道のり、音楽表現にかけた膨大の時間に思いを馳せてしまった。