語り芸に魅せられた玉川奈々福が“惚れるひと”を紹介する人気シリーズ第3弾
撮影:橘 蓮二
浪曲界において、表情豊かで覇気のある語り口、古典に加え百人一首からジブリ映画やオペラまで様々な題材で新作を作る芸域の広さ、落語・講談・文楽・琵琶・日本舞踊・オペラ・パンソリなど他ジャンルとの舞台や海外公演をこなすアクティブさで、光彩を放つ浪曲師の玉川奈々福。さらに彼女を語る上で欠かせないのが、プロデューサー的な資質だろう。多彩な活動を通じて得た知見や人脈を反映させた彼女の企画は、実に見どころ・聴きどころの多い内容になる。その奈々福が日本の伝統話芸の分野の“惚れるひと”を紹介するあうるすぽっとのシリーズ「奈々福の、惚れるひと。」の第3回が、落語家の五街道雲助と講談師の神田阿久鯉を迎えて開催される。
五街道雲助(ごかいどう くもすけ)撮影:橘 蓮二
神田阿久鯉(かんだ あぐり)撮影:橘 蓮二
五街道雲助は、東京生まれ・東京育ちの“江戸っ子”。その切れ良く味わいのある語り口と情景が目に浮かぶ描写力、三遊亭圓朝ほかの長編落語にも取り組む姿勢などから、「正統派の雄」と称される。2016年には紫綬褒章を受章した名人だ。奈々福は「雲助師匠の高座をぜひ生で聴いてください。とろけますよ」