くらし情報『井上道義、最後のオペラは《ラ・ボエーム》 ダンサー森山開次が演出』

2024年4月23日 19:00

井上道義、最後のオペラは《ラ・ボエーム》 ダンサー森山開次が演出

世の中は全部ウソじゃないか。だったら思いっきりウソついて死んでやる。舞台で思いっきり素晴らしいウソを作れたらいい。ぼくがあこがれる演出家や歌手のみんながそれを一緒にやってくれて、こんなにうれしいことはない。人はやめることを自分で決めてよいはず。みなさんもきっと考えると思う。その良い例にしたい」

この「全国共同制作オペラ」は、超ジャンルの演出家の起用も特徴のひとつ。オペラ演出経験の有無に関わらず、というより、初めてオペラを手がける演出家を軸に起用することを意図しているように見える。
近年の上演にも、野田秀樹(演劇)、笈田ヨシ(俳優)、河瀨直美(映画監督)、矢内原美邦(振付)、岡田利規(演劇)、上田久美子(宝塚)、野村萬斎(狂言)と、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。ダンサー森山開次も、2019年の《ドン・ジョヴァンニ》がオペラ初演出。前回に続いて井上とのタッグで登場となる今回は、演出だけでなく、振付、美術、衣裳も手がける。

《ラ・ボエーム》にダンスがどのようにフィットするのかは最大の関心事だ。森山は次のように語った。

「無理にダンスを入れる必要はないと、始めに井上さんから言われている。この作品でどういう身体表現ができるだろうか。

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