くらし情報『前代未聞のイベント「ストラディヴァリウス・フェスティバル」成功の舞台裏を読む 『TOKYOストラディヴァリウス1800日戦記/中澤創太著』』

前代未聞のイベント「ストラディヴァリウス・フェスティバル」成功の舞台裏を読む 『TOKYOストラディヴァリウス1800日戦記/中澤創太著』

『TOKYOストラディヴァリウス1800日戦記(中澤創太著:日経BP社刊)』


2018年10月。六本木ヒルズの「森アーツセンターギャラリー」で開催された「ストラディヴァリウス・フェスティバル2018」は、クラシック界はもちろん、一般の人々をも巻き込むセンセーショナルなイベントとして大きな話題を呼んだことが思い出される。

このイベントの最大のポイントは、クラシック界の至宝と例えられるヴァイオリンの名器「ストラディヴァリウス」21挺が展示されたことだ。美術展の世界に置き換えてみれば、世界中の美術館や個人所蔵のフェルメール作品を日本に集めて展示することに近いこの難事業を企画し、成功に導いた男の物語がここにある。“実現不可能”と言われたイベントを成功させる鍵は一体どこにあったのか。なぜ諦めることなく挑み続けることができたのか。凡百のビジネス書などとは一味違うリアルな体験談がこの物語の真骨頂だ。

そしてなにより、この本の著者であり、同フェスティバル実行委員長を努めた日本バイオリン代表取締役社長中澤創太氏の文章には人を惹きつけるリズムがある。
このリズム感と躍動感こそがイベントを成功に導いた鍵であり、多くの人に感動を与える原動力であったことが伺える。バスケットボールをこよなく愛する中澤が文中で引用する“ことば”の面白さも相まって、一気に読めてしまうあたりは、さながら「一筆書き」

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