神戸と横浜を結ぶ新ユニット「カトルカール」誕生!
異色の新ユニット「unit 4/4 (ユニット カトルカール)の旗揚げ公演が開催される。伊左治直(作曲)、碇山典子(ピアノ)、太田真紀(ソプラノ)&新美桂子(朗読・訳・作詞)という実に変則的な4人が手掛けるプログラムは、「伊左治直 x F.プーランク」。新作初演を含む伊左治作品とプーランクの作品を携えた彼らが目指すのは、明治以降、貿易港として栄えた二大港町である「神戸と横浜」の街を舞台としたパファーマンスだという。横浜在住の伊左治と新美、そして神戸在住の碇山、神戸で教鞭を取る太田が、それぞれの街を音楽で行き交いながら、作品の本質に迫るパフォーマンスで新たな展開を目指す公演とはいったいどのようなものになるのだろう。
作曲の伊左治は、現代音楽のみならず、ボサノヴァ曲なども手掛ける守備範囲の広さが持ち味だ。歌曲をメインとした今回の企画においても、童謡からフランスの詩人ランボーのテキスト作品までバラエティに富んだ作品を展開。そこに、フランス6人組の一人であるプーランクが加わった際の化学反応やいかに。プーランクもまた、シャンソンから宗教曲までを手掛ける変幻自在の作曲家だけに、歌曲においての言葉の裏側にあるイメージを立体化し、音楽に寄り添うという2人の共通点が生かされそうだ。
一方、ピアノの碇山は、プーランクのピアノ・ソロ作品全曲録音に取り組むなど、プーランクに対する造詣が深く、さらに今回は、歌詞の翻訳までも担当する。そして、神戸で教鞭を取る太田は、近年は演劇舞台作品にも活動範囲を広げ、高いパフォーマンス能力で外国人には難しいとされるプーランク歌曲に挑戦する。新美による朗読や出演者によるトークを含め、演奏会を一つの作品として構成するというコンセプトも新鮮だ。
旗揚げ公演となる11月の神戸公演が、音楽専用ホールではなく、酒蔵を改装した「酒心館ホール」というのも目新しい。プーランクが愛した“カフェ・コンセール”の気軽で音楽を楽しめるとなればまさにコンセプト通りの会場と言えそうだ。
ちなみに、グループ名の「unit 4/4(ユニット・カトルカール)」とは、フランスのパウンドケーキの名前なのだとか。4つの材料を1/4パウンドずつで作るという、その共同作業の成果に期待したい。
●unit 4/4 (ユニットカトルカール)〜伊左治直 x F.プーランク(神戸公演)
公演日時:2020年11月19日(木)19時開演
会場:酒心館ホール(神戸)
料金:前売り一般3000円/学生2500円*当日は+500円
プログラム:
F.プーランク:マックス・ジャコブの五つの詩/当たりくじ/矢車菊/間奏曲(ピアノソロ)
伊左治直:小景異情その2、その6/りすのしっぽ/谷間に眠る男/委嘱新作初演/ガルシアは寒かった(ピアノソロ)
*横浜公演は、2021年2月21日(日)14:00/17:30(2回公演)
会場:フェアリーホール(横浜市都筑区北山田)
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