押井守監督「日本映画は息苦しい」 映画実験レーベル発起に強い思い
日本映画界の気鋭監督による野心的な企画と若い才能がタッグを組む映画実験レーベル「シネマラボ」のキックオフ会見及び、第1弾作品『ビューティフルドリーマー』の完成披露試写会が10月5日、都内で行われ、メガホンをとった本広克行監督、同レーベルに参加する押井守監督、小中和哉監督、上田慎一郎監督が出席した。
本広監督らが日本映画界に多大な影響を与えたATG(日本アート・シアター・ギルド)に着想を得て、発起した同レーベル。映画化の条件は「限られた制作予算」のみとし、映画監督が自ら企画開発、脚本、キャスティング、ロケーション、演出など、すべてのクリエイティブを自由に手がける“監督絶対主義”で映画を制作する。
本広監督は「面白い作品が増えているインディーズと、数億円の製作費で作る僕らメジャー映画。その“中間”がないといけないと思った」とレーベル立ち上げの背景を説明。「監督だけではなく、俳優やスタッフを発掘し、フィーチャーしていきたい。続ける中で、多くの映画ファンに見ていただける、愛される企画になっていけば」と期待を寄せた。
「日本映画は息苦しい。
ちょっと風通しがいい場所を作りたい」と語るのは、『ビューティフルドリーマー』の原案も手がけた押井監督。