尾上右近が語る『ライオン・キング:ムファサ』「吹替えのお仕事は歌舞伎と似ている」
と分析する。では、質問。時代によって変化はするが、現代において“王の条件”とは何だろう?
「そうですね……いちばん面倒なことを率先してやる人ではないですかね。でも、その姿が楽しそうに見える人 (笑)。一番しんどいことをやっているのに、苦労してなさそうに見える人じゃないでしょうか」
ムファサは無欲で、仲間のために行動し、いつしか周囲から愛されて王になっていく。これはあくまでも筆者の意見だが、ムファサが王になるべくしてなったのなら、尾上右近はムファサを演じるべくして演じたのではないだろうか。
「僕も権力に対する欲はまったくなくて、とにかく歌舞伎が好き、演じることが好きで、歌舞伎のためになるなら歌舞伎の主役もやりたいと思っています。だからその点ではムファサとなんとなくではあるんですが、重なり合うと言いますか、感じる部分はあるんです」
映画『ライオン・キング:ムファサ』
12月20日(金) 公開
(C)2024 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
撮影:源賀津己
ヘアメイク:Storm(Linx)
スタイリスト:三島和也(Tatanca)