インキネンと日本フィルの蜜月延長 5月公演には注目の若手指揮者が登場！

(c)Mechthild Schneider

日本フィルハーモニー交響楽団は現首席指揮者ピエタリ・インキネンとの契約を2021年9月より2年間延長することを決定した。

2009年9月より首席客演指揮者、2016年9月からは首席指揮者として共に歩んできた両者は、今年12年目のシーズンを迎える。新型コロナウイルスの影響でインキネンとの共演の機会は2019年10月以来奪われ、大きな期待が寄せられた「ベートーヴェン・ツィクルス」や、インキネンが2020年バイロイト音楽祭で挑む予定であったワーグナーの演奏機会も失ってしまったままだ。2019年度のヨーロッパ・ツアーを足がかりに、より一層の飛躍を目指した日本フィルとインキネンにとって、これらの芸術的ダメージは計り知れない。このまま「フェードアウト」という形で両者の関係が終わってしまうのはあまりにも残念なところでの今回の延長は、「リベンジ」を果たすとともに、インキネンと日本フィルによるドイツ音楽の本流を求める旅が続くことを意味している。


ピエタリ・インキネン(c)山口敦
また、5月公演には、田中祐子、鈴木優人の若手指揮者が出演。収容率50％を上限に有観客での開催予定だ。