気まぐれで破天荒なゴダールが『勝手にしやがれ』を製作する過程を描く『ヌーヴェルヴァーグ』
イラストレーション:高松啓二
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。
【水先案内人 高松啓二のおススメ】
アートの世界では、時に新しい手法からそれまでにないエポックメイキング的作品が誕生したりする。映画ではヌーヴェルヴァーグがそれに当たるだろう。本作はその代表的作品『勝手にしやがれ』の製作過程を描く。
1959年フランス。映画誌『カイエ・デュ・シネマ』で映画評を書いていたジャン=リュック・ゴダールは、仲間のフランソワ・トリュフォーらが映画デビューを果たしていたので焦っていた。そんな時、トリュフォー原案の企画をゴダールが、初の長編作を監督することになる。その監督ぶりは気まぐれで破天荒。
スタジオで撮らずに外で即興演技を手持ちカメラで撮り、つながりも気にせずジャンプカットを多用する。しかし、それが思わぬ効果をもたらした。
当時人気女優だったジーン・セバーグは巨匠オットー・プレミンジャーの作品に出演していただけに、戸惑いイラつく。ジャン=ポール・ベルモンドをはじめ実名の人物が次々と登場し、みんな似ているのが本作の魅力にもなっている。特にゴダール役のギヨーム・マルベックはソックリ!映像も全編モノクロの16ミリフィルムで撮影したような風合いが当時のムードを再現している。
混乱の中で新しい映画が生まれるエネルギーを感じさせられた。イラストだと80年代のヘタウマがそんな感じだったかなあ。
<作品情報>
『ヌーヴェルヴァーグ』
7月10日(金)公開
公式サイト:
https://nouvellevague-movie.com/
(C)2025 ARP - Detour Development LLC
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