2023年3月3日 12:00
花鳥画の制作に力を注いだ文人画家・椿椿山の画業を展観する『椿椿山展』3月18日より開催
対象をありのままに写し取るだけではなく、その人となりをどう表すかに試行錯誤を重ねた結果、肖像画のジャンルでも新たな境地を拓いたのだとか。椿山のその探究ぶりは、師の崋山を描いた画稿と、ほぼ10年をかけて完成させた作品《渡辺崋山像》とを比べてみると、よく見えてくる。
同展でもうひとつ興味深いのは、椿山の人柄の紹介に力が入れられていること。好奇心旺盛で、すぐにメモをとる人物であったことや、温和な努力家だったこと。また、師の崋山が「蛮社の獄」で捕らえられたときには救済のために奔走するなど、誠実で忠孝に篤い人物だったことなどが、作品や資料を通じて明らかになっていく。
近年は「奇想」の画家の紹介が多い江戸絵画にあって、美しい色彩の軽妙端麗な作品群と、真面目で清廉な人柄がどこか新鮮に感じられるだろうか。江戸絵画の新たな魅力に出会える展覧会となりそうだ。
<開催情報>
『椿椿山展―軽妙淡麗な色彩と筆あと』
会期:2023年3月18日(土)~4月16日(日)※会期中大幅な展示替えあり
会場:板橋区立美術館
時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜
料金:一般650円、大高450円、小中200円※土曜は高中小無料
公式サイト:
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/
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