『室町無頼』大泉洋、堤真一、長尾謙杜の新たな魅力を引き出した入江悠監督によるアナーキーな時代劇!【おとなの映画ガイド】

(C)2025『室町無頼』製作委員会
活きのいい監督がつぎつぎと新作を生み出し、いま、“時代劇”が熱い。 そんななかにもう一本!入江悠監督の『室町無頼』が1月10日(金) からIMAX先行公開、1月17日(金) に全国公開される。『SR サイタマノラッパー』や『あんのこと』などで現代社会を見事に映し出してきた入江監督が、直木賞作家・垣根涼介の小説を原作に、これまであまり映画にならなかった“室町時代末期”が舞台の時代劇に挑んだ。主演は大泉洋。コミカルなキャラを完全封印して渋い剣客に扮し、堤真一、長尾謙杜とともに目を見張る殺陣シーンを魅せる。
『室町無頼』
タイトルの「無頼」、広辞苑では「正業につかず、無法な行いをする者」とある。ならずもの、ごろつき……完全に悪い奴の雰囲気だが、この作品の主人公たちは、少しニュアンスがちがう。西部劇の「アウトロー」に近く、自由な生き方をしている腕っ節の強いヤツら、といった感じ。
室町幕府の滅亡寸前、戦国時代の幕開けとなった応仁の乱が起きる5、6年前。時代そのものがブッ壊れかけている。天候は雨が降らず乾ききり、飢饉と疫病が続き、街は死者や浮浪者であふれかえっている。