2022年9月10日 11:00
月城かなと、謎めいた大富豪を余裕たっぷりに 宝塚月組『グレート・ギャツビー』東京公演開幕
宝塚月組のミュージカル『グレート・ギャツビー-F・スコット・フィッツジェラルド作“The Great Gatsby”より-』東京公演が、9月10日、東京宝塚劇場で開幕する。
この作品は、20世紀のアメリカ文学を代表する傑作で、何度も映画化もされているフィッツジェラルドの原作小説を、1991年、小池修一郎の脚本・演出により、宝塚が世界で初めてミュージカル化。『華麗なるギャツビー』のタイトルで、ショーと2本立ての形で初演された。2008年には、1本物のミュージカル『グレート・ギャツビー』として、日生劇場で再演されている。宝塚では3度目の上演となる今回は、大劇場公演の1本物作品として、さらにバージョンアップが施され、2022年版『グレート・ギャツビー』として上演される。
主人公のジェイ・ギャツビーを演じるのは、月組トップスターの月城かなと。愛する女性デイジーとの仲を、身分違いを理由に引き裂かれた彼は、彼女が属する上流階級にのし上がるため、裏社会で手を汚し、5年後、ついに莫大な財をなして、今は人妻となっているデイジーの前に再び現れる。
演技力に定評のある月城は、端正な顔立ちに優雅な物腰で、謎めいた大富豪を余裕たっぷりに演じているが、時折見せる眼光の鋭さに、どんな手を使っても失った愛を取り戻そうという、意志の強さと覚悟が感じられ、印象的。