『あんのこと』で話題の入江悠監督が登壇! 第37回東京国際映画祭 日本外国特派員協会 記者会見レポート
日本の場合は、依然として映画館に行く観客も多いので、ストリーミングが現段階では映画産業に大きな影響を与えてはいないのではないかと思う。東京国際映画祭のセレクションに関しては、日本映画はかなりバリエーションのある作品を揃えられたので、ここに関してもバランス的に大きな問題は起きていないと感じている。ただ、数年前よりTIFFシリーズにおいて配信映画を取り上げるセクションを設けてもいるが、それは配信作品においても素晴らしいものも多く、そういった作品は取り上げるべきだと考えているからだ。
――入江監督はテレビシリーズは過去に扱っているが、配信に関しても興味はあるか。
入江監督実は今年の夏に配信作品を手がけた。スタッフなど作り手側としては、映画もドラマもストリーミングも変わりなくなってきている。僕らは、映画とは何なのかということをもう一度定義しなければならない時代に来ている気がする。
――配信作品を手がけることで、制作者にとってはこの仕事を続けていく機会になっていると思うか。
入江監督はい、そう感じます。ただ、制作者や俳優を取り巻く環境はそこまで改善されているとは思わないです。
――釜山映画祭において、Netflixはもはや映画祭をある種マーケティングのプラットフォームにしたと思う。