銅版画家・高浜利也の個展が目黒区美術館で開催 「いえ」と「まち」を巡る版画やインスタレーション、ワークショップも実施
銅版画家、高浜利也の個展『高浜利也目黒でいえあつめ』が、6月27日(土)から8月30日(日)まで、目黒区美術館で開催される。
銅版画制作と並行し、生計を立てるために造作大工の仕事を行っていた高浜。そこで扱う図面の矩形や直線を版画の構成要素とする中で、次第に「いえ」をテーマに制作するようになった。
高浜利也《House in Shanghai-1》2008年、エッチング、アクアチント、ドライポイント・紙に油性インク、作家蔵
2006年の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」では、同じく銅版画家の井出創太郎とアーティストユニットを組み、空き家プロジェクト《小出の家》を手がける。その際、地元の子どもたちと自然と残材で積木遊びを始め、「まち」をつくった。以来、高浜は積木の「まちなみ」をつくる取り組みを開始。かつての土地で調達したその土地由来の木端に、新たなまちのものを加えながら、移動した先々の人々の手で「いえづくり」が行われ、「まちなみ」が上書きされていく。2009年には目黒区美術館でもこのワークショップが行われた。
高浜利也《Black Diary》2020年頃~現在、版画本、作家蔵
同展では、高浜の初期作から新作までを展示。版画による《Black Diary》は手にとって鑑賞でき、高浜の来館日には工房スペースで補修作業を行なっている様子も公開される。また、目黒区立下目黒小学校の授業の一環として、高浜が児童と制作した積み木の「まち」が広がる。併せて、児童による「いえ」や「まち」をテーマにした版画も展示される。
さらに会期中には、北海道根室市落石(おちいし)でのアートプロジェクト「落石計画」が実施される。「落石計画」とは、2008年から高浜と井出を中心として、歴史的な建物である旧落石無線送信局跡を舞台に公開制作や展示など、夏期に行われてきたプロジェクトだ。会期中、高浜は目黒と落石を行き来しながら活動し、8月8日には落石から中継でトークイベントも行われる。時間・空間的にも広がりのある展覧会となりそうだ。
<開催情報>
『高浜利也目黒でいえあつめ』
会期:2026年6月27日(土)~8月30日(日)
会場:目黒区美術館
時間:10:00~18:00(入館は~17:30)
休館日:月曜、7月21日(火)(※ただし7月20日(月・祝)は開館)
料金:一般900円、大高生・65歳以上700円、中学生以下無料
公式サイト:
https://www.mmat.jp/index.html