こまつ座『泣き虫なまいき石川啄木』舞台写真公開 西川大貴、北川理恵、眞島秀和ら出演
(撮影:宮川舞子)
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』が、現在、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演中。その舞台写真が公開された。
『泣き虫なまいき石川啄木』は、1986年にこまつ座第7回公演として初演され、2001年に再演された井上ひさしによる評伝劇。啄木の26年という短い生涯の最晩年3年間を、啄木の死の翌年、残された妻・節子が日記を読みながら回想するという形で描く。貧しさと病に喘ぎながらも、人生の辛苦に耐え忍ぶ啄木の姿と、ときにわがままで身勝手な青年啄木の姿を描いた家庭劇でもある。石川一〈啄木〉役で西川大貴、妻・節子役で北川理恵、父・一禎役で山西惇、母・カツ役で那須佐代子、妹・光子役で深沢樹、親友・金田一京助役で眞島秀和が出演。演出は鵜山仁が務める。
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』(2場より)左から)西川大貴、眞島秀和
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』(4場より)左から)西川大貴、北川理恵、山西惇
井上は啄木について「どんな時代の人間も、人間であるかぎり、必ずぶつかるにちがいない実生活の苦しみのかずかずをすべてはっきりと云い当てて列挙して行ってくれた人」と語っているという。
啄木が抱え続けた貧困、家庭内トラブル、才能への不安といったテーマは、現代に通じる普遍的なものであり、本作はそうした啄木の言葉を次の時代に引き渡すために、啄木の晩年の3年間にすべてを盛り込んで構成された作品だ。
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』(5場より)左から)那須佐代子、北川理恵、深沢樹
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』(5場より)左から)西川大貴、山西惇、眞島秀和
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』(6場より)左から)西川大貴、眞島秀和、山西惇、深沢樹、那須佐代子
東京公演は2025年12月21日(日) まで。その後全国公演として、12月24日(水) に岩手・盛岡劇場 メインホール、26日(金) に岩手・西和賀町文化創造館 銀河ホールで上演される。
【あらすじ】
明治45年(1912年)初夏、啄木の死の翌年、身重の妻・節子は療養のため千葉房総の知人の別荘の離れに長女・京子を伴い身をよせていた。夫・一(啄木)から、自分が死んだらすべて焼き捨てるようにと厳命された大学ノートに記された15冊の日記帳を大事に抱え、啄木最後の3年間の日記を読み始める節子。その節子の声と共に、舞台は、明治42年7月、東京市本郷区弓町床屋「喜之床」2階の6畳二間、啄木一家の住まいへと遡っていく。
貧しさ、肺結核という重い病に加え、妻と同居する母との諍い、転がり込んできた酒浸りの父、兄に批判的なクリスチャンの妹、……不幸という不幸、悩みという悩みを一身に背負った啄木の「実人生の白兵戦」が幕を開ける。
撮影:宮川舞子
<公演情報>
こまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』
作:井上ひさし
演出:鵜山仁
出演:西川大貴北川理恵山西惇深沢樹那須佐代子眞島秀和
【東京公演】
2025年12月5日(金)~21日(日)
会場:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
■スペシャルトークショー登壇者
2025年12月10日(水) 13:00公演後 鵜山仁(演出家)
2025年12月13日(土) 13:00公演後 西川大貴山西惇眞島秀和
2025年12月14日(日) 13:00公演後 北川理恵那須佐代子深沢樹
※トークショーは開催日以外のチケットをお持ちの方でも入場可能
【宝くじ文化公演盛岡公演】
2025年12月24日(水)
会場:岩手・盛岡劇場 メインホール
【宝くじ文化公演西和賀町合併20周年記念公演】
2025年12月26日(金)
会場:岩手・西和賀町文化創造館 銀河ホール
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2563100(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2563100&afid=P66)
公式サイト:
https://www.komatsuza.co.jp/index.html
※石川啄木の「啄」はキバ付きが正式表記