古田新太「千秋楽までもたないかも」早めのチケット購入を呼びかける『爆烈忠臣蔵～桜吹雪THUNDERSTRUCK』製作発表

2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演 チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎『爆烈忠臣蔵～桜吹雪THUNDERSTRUCK』の製作発表会見が7月30日、都内で行われた。

江戸時代を舞台に、歌舞伎の大名作『忠臣蔵』を上演するため、芝居作りに情熱を傾ける演劇人を描き、さまざまな特技を持つ役者たちが、しのぎを削る芝居合戦を繰り広げる本作。10年ぶりに「チャンピオンまつり」を掲げ、歌舞伎の名シーンをリスペクトした劇中劇と、これまで新感線が上演してきた45年分の作品をごった煮したセルフパロディ・セルフオマージュの要素が盛り込まれる。

2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演 チャンピオンまつりいのうえ歌舞伎 『爆烈忠臣蔵～桜吹雪THUNDERSTRUCK』ビジュアル
会見には、劇団の看板俳優・古田新太をはじめ、高田聖子、粟根まこと、数年ぶりの出演を果たす橋本じゅん、羽野晶紀、橋本さとしといった劇団員、元劇団員が勢ぞろい。ゲストの小池栄子、早乙女太一、向井理、座付作家・中島かずきと演出のいのうえひでのりが加わり、本番を前に早くも“まつり”の様相を呈す賑やかな会見となった。


古田新太
“闇歌舞伎”を上演する無宿頭・弾兵衛を演じる古田は、「すごく楽しい作品になりそう」と期待を寄せる一方で、「千秋楽までもたないかもしれません。だから、早めのチケットを取ってもらって（笑）。公演が進むにつれて、何人かいなくなっているかも」と、辛辣なジョークを添えてチケット購入を呼びかけた。

中島かずき
中島は以前から本作の構想を温めていたといい、「45周年ですし、いろんなことを詰め込んだら、今のところ本当に“4時間コース”だなって」と照れ笑い。今や幅広いジャンルで、第一線の活躍を見せる面々が、舞台で一堂に会するのは、実に31年ぶりとなる。いのうえは「いい感じだと思います。久しぶりで『体が痛い』って言う人はいますけど、順調です」と稽古について語った。

いのうえひでのり
そんなふたりのやりとりに、古田は「劇中劇が多すぎるから、誰がしゃべっているかも分からない（笑）。また、役をつかみきれていない」と本音を語り、「松本（まつもと市民芸術館）から始まって、公演は3ヶ月くらいあるので、それまでに30分は短くしたい」と、会場の笑いを誘っていた。

早乙女太一
早乙女は、歌舞伎の上演を許された江戸三座のひとつ、橘川座の息子で、女方の夜三郎を演じており、「女方は17歳で初めて新感線に出してもらったとき（2009年の『蛮幽鬼』）以来で、ものすごく久しぶりでした」と思わずしみじみ。「それに初めて“人ごろし”じゃないんですよ（笑）。すごく不安ですし、ソワソワしました。今回はころさなくていいんですか？」と、隣に座る中島に問いかけていた。


小池栄子
「毎日毎日稽古が楽しくてしょうがない」と声を弾ませる小池は、今年の11月で45歳の誕生日を迎え「私が生まれたとき、皆さんが劇団を立ち上げたかと思うと、毎日、稽古でレジェンドの皆さんのお芝居を目の前で見られて、ご褒美のような時間」と満面の笑み。父親を演じる橋本じゅんについて、「じゅんさんから何か盗めたら」と抱負を語ると、古田から「やめとけ（笑）」とすかさずツッコミが入った。

向井理
向井は、狂言作者・真狩天外、江戸歌舞伎の一掃を画策する芝居嫌いの若年寄・藤川采女の二役を演じており、「毎回、一役じゃないんです」。真狩天外は作家という設定で、「実際、“座付き作家”という台詞が出てくるんですけど、俺はかずきさんの気持ちも入ってるんだろうなって思う」と持論を披露。4年ぶりの新感線出演で「オリンピックみたいな感覚で出させてもらっている」と喜びを語っていた。

『爆烈忠臣蔵～桜吹雪THUNDERSTRUCK』は、2025年9月19日(金) から23日(火･祝) に長野・まつもと市民芸術館、10月9日(木) から23日(木) に大阪・フェスティバルホール、11月9日(日) から12月26日(金) に東京・新橋演舞場で上演される。

取材・文・撮影：内田凉

＜公演情報＞
2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演
チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎
『爆烈忠臣蔵～桜吹雪THUNDERSTRUCK』

作：中島かずき
演出：いのうえひでのり

【出演】
古田新太橋本じゅん高田聖子粟根まこと羽野晶紀橋本さとし／
小池栄子／早乙女太一／向井理

右近健一河野まさと逆木圭一郎村木よし子インディ高橋
山本カナコ礒野慎吾吉田メタル中谷さとみ保坂エマ
村木仁川原正嗣武田浩二

藤家剛川島弘之菊地雄人あきつ来野良藤田修平北川裕貴寺田遥平伊藤天馬
米花剛史武市悠資NaO千葉恵佑山崎朱菜松本未優河野瑞貴井ノ口絹子古見時夢

【松本（長野）公演】
2025年9月19日(金)～23日(火･祝)
会場：まつもと市民芸術館

【大阪公演】
2025年10月9日(木)～23日(木)
会場：フェスティバルホール

【東京公演】
2025年11月9日(日)～12月26日(金)
会場：新橋演舞場

チケット情報：
https://w.pia.jp/t/bakuretsu45/（https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2560091&afid=P66）

公式サイト：
https://www.vi-shinkansen.co.jp/bakuretsu45/