2023年5月8日 12:00
ダンディな低音の魅力ここにあり! 甲斐栄次郎バリトンリサイタル
日本を代表するバリトン歌手、甲斐栄次郎のリサイタルが目前だ。
「オペラの真髄を歌う」と書かれたキャッチコメントに偽りなし。プログラムにはドニゼッティの『愛の妙薬』『ランメルモールのルチア』&『ラ・ファヴォリート』に、ヴェルディの『運命の力』『ドン・カルロス』などなど、珠玉の名作オペラの中から選ばれた極めつけの名曲がずらりと並ぶ。まさに低音ヴォイスファンには堪らないひとときが楽しめそうだ。
2002年にイタリア、ザンドナイ・コンクール第3位、ティト・スキーパ・コンクール第1位入賞という実績を積み重ねた甲斐栄次郎は、翌2003年にウィーン国立歌劇場専属ソリスト歌手として契約。その後2013年までの10年間に渡り、42役336公演に出演するという華々しい活躍を見せる。
印象的なステージとしては、トーマス・ハンプソン主演の『シモン・ボッカネグラ』において、急遽代役を務めた暗殺者パオロ役の絶妙な演技と歌唱を披露し、同役においてレオ・ヌッチやプラシド・ドミンゴとも共演したことが特筆される。さらには、稀代のソプラノ歌手エディタ・グルベローヴァとの共演作『ロベルト・デヴェリュー』などにも出演。