6年振り3度目再演の舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』猪野広樹・近江谷太朗・成井豊インタビュー

撮影:石阪大輔
演劇集団キャラメルボックスの成井豊が、東野圭吾原作の人気作『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を3度目、6年ぶりに上演。ナミヤ雑貨店の店主で、かつて悩み相談をしていた浪矢雄治と、敦也を中心とするコソ泥3人組を繋ぐ奇蹟とは……。そこで脚本・演出の成井と、浪矢役の近江谷太朗、敦也役の猪野広樹に話を聞いた。
自らの作品のキーワードでもある“献身”
――2012年、2016年に続く再々演となりますが、成井さんの演劇人生において『ナミヤ雑貨店の奇蹟』とは、どう位置づけされる作品ですか?
成井東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』と『ナミヤ雑貨店の奇蹟』というのは、非常に大切な作品です。僕はこの2作が描く“献身”にとても心打たれて。僕のオリジナル作品にも献身する主人公は多いですし、自分にとってもとても大事なキーワードであると思います。
――初参加となる猪野さん、近江谷さんは、本作へのオファーがあった時、どんな心境でしたか?
近江谷僕も東野さんの作品は大好きなので、2012年の『容疑者X』に続き参加させていただけることは、本当に嬉しかったです。僕が演じる浪矢雄治というのは、成井さんのおっしゃる“献身”をまさに担う役どころ。