「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート2021」 早くもライブ・アルバム発売へ!
今年のプログラムのキーワードは、今年80歳を迎える指揮者ムーティの母国イタリアで、当時のイタリアの王子のために書かれた「マルゲリータ・ポルカ」、イタリア趣味を反映した「ヴェネツィア人のギャロップ」、あるいはヴェルディ「リゴレット」やベッリーニ「夢遊病の女」など当時一世を風靡したイタリア・オペラの名旋律を散りばめた「新メロディ・カドリーユ」など、オーストリアとイタリアとの強い絆を物語る作品が取り上げられた。さらには、日本では未だに高い人気を誇るドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュの十八番だった豪快なコムツァークのワルツ「バーデン娘」をはじめとする7曲もの作品が、ニューイヤー・コンサート史上初めて取り上げられたのも大きな話題で、シュトラウス一家をはじめとするワルツやポルカというオーストリアの音楽的財産を広く世界に紹介しようとするウィーン・フィルの姿勢が見て取れた。無観客公演だったことに加えて異例だったのは、ウィーン・フィルの楽団長と指揮者のムーティがスピーチを行ったこと。楽団長で第1ヴァイオリン奏者のダニエル・フロシャウアーは、「音楽大使として、マエストロ・ムーティとともに、希望と明るさのメッセージをお届けします。