くらし情報『Bialystocks、全国ツアー最終公演レポート。ライブバンドとして新たな進化を示した濃密なステージ』

2023年9月25日 18:00

Bialystocks、全国ツアー最終公演レポート。ライブバンドとして新たな進化を示した濃密なステージ

その余韻を心地よいアコギの響きが受け取り、「朝靄」へ。滑らかなピアノの音色と〈この手から溶けた風景 はるか遠く募るの響く〉というラインが滲み合い、穏やかなサイケデリアと称すべきサウンドへと結びついた。

Bialystocks、全国ツアー最終公演レポート。ライブバンドとして新たな進化を示した濃密なステージ


さらに「All Too Soon」の後半では、インプロビゼーション的なパフォーマンスへ。優れた技術と奔放なアイデアが交差しながら、この瞬間だけの刺激的で美しいサウンドスケープを生み出してみせた。これまでのライブで映像を交えた演出も取り入れていたが、今回のツアーでは演奏と照明を中心としたオーソドックスな構成を選択したBialystocks。原曲のポテンシャルをさらに引き出すアレンジメント、凄腕ミュージシャンたちの独創的にして的確な演奏によってオーディエンスに豊かな刺激を与えるステージからは、このバンドの音楽的な魅力がダイレクトに伝わってきた。


Bialystocks、全国ツアー最終公演レポート。ライブバンドとして新たな進化を示した濃密なステージ


できるだけギミックに頼らず、音楽の力によって豊潤でスリリングな空間を生み出す。今回のツアーの特徴がもっとも強く感じられたのは、「あくびのカーブ」だった。〈手綱を切って水の音と あくびのカーブを帰ろうか〉という想像力を刺激するフレーズを響かせた後、甫木元、菊池、コーラスのふたりはバックステージへ。

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