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過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート

ぴあ
過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート


予定調和では行かないエンターテインメントの世界。

“オルタナティブ歌謡舞踊集団“龍宮城初のアリーナライブは、1日目と2日目で、セットリスト、ライブ演出、衣装……細部に至るまで変更してきた。ファンにとって、これほどまでに嬉しいサプライズはないことだろう。

2日間にわたって行われたTOYOTA ARENA TOKYO 2デイズアリーナ公演『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』。

今回は昨秋“第一章”から“第二章”へと移行し、今新たなフェーズへと歩み始めたばかりの彼らを存分に感じることができた公演2日目の模様をレポートする。

第一章のフィナーレを飾った『WALTZ』からスタート


2日目の始まりは、第一章、女王蜂・アヴちゃんによるプロデュース下での最後の楽曲『WALTZ』。同楽曲の衣装に身を包んだ7人が、MVに登場した横一列で晩餐しているかのような小道具と美術の元に登場し、静寂が広がる会場で厳かな雰囲気のまま楽曲を披露した。“龍宮城へ、ようこそ”――彼らの合言葉のようなこの言葉こそなかったが、彼らにしかできないエンタテインメントの世界へと誘ってくれるようであった。


そして、彼らの誕生のきっかけとなったスクール型オーディション企画『0年0組 -アヴちゃんの教室-』の放送終了後、2023年5月にデジタルリリースされた『Mr.FORTUNE』を2曲目に披露。力強く「始めようか!」と言い、勢いのあるパフォーマンスで魅せた。

Rayの「騒げんのか、アリーナ!」の呼びかけ『BLOODY LULLABY』へ。目まぐるしく変わるフォーメーション、そして会場から巻き起こる力いっぱいの掛け声、そのボルテージをさらに上げるかのようなファイヤーボールと音玉がラスサビ前に上がる。

KEIGOが「龍宮城を愛するあなたのために歌います。勇気も安らぎも熱狂も、すべて届けます」と宣言をした上で始まったのは『LATE SHOW』。花道からセンターステージへと移動し、多くの観客に囲まれるも全くを持って引けを取らない。そしてKEIGOがと歌った歌詞が、楽しそうにパフォーマンスをする7人の姿とリンク。
彼らのパフォーマンスに対する思いが、まっすぐに伝わってきた。

センターステージで魅せた龍宮城の世界

過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート


間髪入れず、暗闇の中で始まったダンスブレイク。水の音のようなサウンドエフェクトや、シンプルに照らされた光、そして時には音のない中に彼らの靴音だけが響く瞬間も。息の合った呼吸、そしてダンスは思わず息を呑んでしまうほど圧倒的な何かを纏っていた。

齋木春空のタイトルコールで始まったのは、メンバーのRayが作詞に挑戦した『OMAJINAI』。の歌詞の部分では、メンバー同士が対になって目を表したかのような振り付けも。歌詞をコレオで表現するのもまた、7人だからこそ見せられるもの。観客も手拍子やペンライトで、その世界観を作る役割を担っているかのような姿が印象的だった。


続くは、『OMAJINAI』に続き、しっとりとした世界観が特長的な『RONDO』。先述したオーディション番組での最終試験課題曲であり、プレデビューシングルの楽曲だ。ここではメンバー同士が手を取り合って、ペアで踊る一幕も。その様子は舞踏会のように幻想的で、続くバラード曲『零零』への流れもスムーズ。

『零零』では、白の階段のようなオブジェのてっぺんにKEIGOが立ち歌うのを6人が取り囲んだかと思えば、そのオブジェの至る所にメンバーが立ち、立体的に世界観を創造するフォーメーションも。

過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート

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尺八のようなサウンドエフェクト、和楽器のメロディの中で登場したのは和装風の衣装に身を包むITARU。そして1人、センターステージから花道を通ってメインステージにて和傘を開く。その美しい所作に釘付けになっていると、それに続くかのようにSと春空、Rayの姿も。
最後は4人で和傘を使ったパフォーマンスをし、KENT、KEIGO、冨田侑暉による切ないラブソング『禁句』へと繋いだ。同楽曲では、まるで障子の扉のような中から、布がついた扇子を片手に持った3人が美しくパフォーマンス。そしてストレートな歌詞をあえてアレンジすることなくまっすぐに歌うことで愛を表現する。

春空によるお馴染みの口上が披露され、寿司への愛を思い思いに表現するSとRayの3人によって行われたのは、その名の通り一巻の寿司を巡る“対戦”。『SEAFOOD』では、他の曲とはまた違った、メンバーのかわいらしい表情も見れる。今回は、春空が椅子取りゲームの結果、ゲットした寿司を食べ、SとRayはそれを羨ましそうな眼差しで見つめるという表情も。会場からは笑い声と黄色い声援が入り混じったような声が上がった。

ITARUの雄叫びから始まる『猟犬』では、SとITARUが楽しそうにステージを駆け巡る。
2人の関係性の良さが滲み出るアップテンポな楽曲で、思わず見ている観客たちも笑顔を浮かべた。

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その後、7人が再び集結し客席へ降りるサプライズが行なわれたのは『Mr. FORTUNE(MIC relay ver.)』、メンバーのナンバリング順にまるで自己紹介のようなリリックを繋いでいく。例えば“参番”というセリフのところでは、カメラに向かってかわいらしく指で3を作る侑暉の姿も見受けられたように、楽しげにカメラや観客にアピールするメンバーの姿が印象的だった。

続く『ギラり』では、サビ直前に差し込まれるSのキラーフレーズ「おまたせ、メインディッシュの登場だぜ?」に沸く会場。さらにはの歌詞に合わせて、7人がやや顔を下げてギャルピースするというかわいらしい一面も。曲名の通りギラギラなステージで会場のボルテージは一気に上がった。

ふわふわとした7人を見られるのはMCの醍醐味

過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート


ここまで12曲を披露したところで、この日、初めてのMCパートへ。

嬉しそうに「Day 2ー!」と勢いよく叫ぶのはRayとKENT。
年少組の初々しさに5人の兄たちは微笑ましそうな表情で2人を見つめる姿が印象的だった。

そのほかにも『SEAFOOD』での椅子取りゲームの裏話や、楽屋に置いてあった寿司がすぐになくなったこと、そもそも寿司を最初に発見した侑暉が「1つでいいから取っておいてね」といったのにも関わらず、次に見た瞬間には寿司があった形跡すらもなくなっていたなどのエピソードを披露。パフォーマンス中とは、また違ったふわふわとした雰囲気の会話が終始繰り広げられた。

そんなMCの終盤には、KENTが1年前の武道館公演を振り返り「過去を超えたいとは思っていたけど、過去と戦っている場合じゃない」と気づいたと一言。「武道館を超える姿はもちろん、超えた先の僕たちの未来にまで期待を膨らませるようなライブをしていきたいと思っています」とまっすぐとした目線で語り、後半の一曲目『熾火』へ。

温かな光の中で歌う7人の姿には、どこか葛藤の末、それでもまっすぐに進んでいく覚悟のようなものを感じた。さらにKEIGOによる「生き続けるよ」も。歌詞もコレオグラフも込みで、ファンにとって彼らが“光”でいてくれることを感じさせるような強さのようなものを感じた。


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アコースティックギターのサウンドで始まるのが印象的な『SAIGI』では曲調を一変。疾走感あふれるナンバーに合わせて、会場のライティングも目まぐるしく光る。

息をつく間もなく披露されたのは『SHORYU (→↓↘︎+P)』。そしてKEIGOがギター片手に見せた『JAPANESE PSYCHO』では“領収書!”という観客たちによるお馴染みの掛け声も。しかし、KEIGOはなかなかそれには満足せず、2番に入る直前には「足りねーな」と煽る。最後はスモークが上がった中「ありがとう」と告げ、ステージを後にした。

ブラックのジャケットに身を包んだKENT、KEIGO、S、春空により披露されたのは『余白』。低音が印象的なAメロから疾走感あふれる高音が続くサビへと一曲の中で何度も表情を変えるのが印象的な1曲で、その間、ライティングはサーチライトのように目まぐるしく動いていった。

過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート

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Rayがピアノで弾き語りをし、ITARUと侑暉と共に歌った『夜泣き』ではオールホワイトの衣装に身を包む3人。まるで泣き出しそうなくらいに感情を込めて歌う姿は、見ているものをぐっと引き込むパワーを秘めており、温かな光の中で歌う姿も相まって涙を誘った。

このあと、先にパフォーマンスを披露したKENT、KEIGO、S、春空による幕間映像も。その映像では、KENTがしゃべりすぎて早送りされたり、KEIGOが逆に考え込んでしゃべりが進まないがゆえの早送りをされたり、Sと春空のくだらないことを永遠と言いあっている様子が早送りされたりと4人のパーソナリティが溢れていた。そして披露されたのはシャ乱Qの『ズルい女』をサンプリングした最新ナンバー『あっかんべ』。赤と黒、そこに豹柄が差し込まれた衣装に身を包んだ7人が客席のボルテージをもう1段階上げる。

いよいよライブはクライマックスへと向かっていった。

ボルテージを上げっぱなしのままステージはクライマックスへ

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20曲目に披露された『裏島』では、またもやメンバー一人一人のパーソナリティがわかるような歌詞に、観客たちも大喜び。少しバイオレンスな世界観と力強さを見せたかと思いきや、『SUGAR』では甘い表情で恋する気持ちを表現。曲中では、KENTがITARUの顎を持つという麗しい瞬間も見られた。

昨日セットリストの中に含まれていなかったオリジナル曲『DEEP WAVE』でのこと。KEIGOが7人に持たれたかのようなフォーメーションから、ファンは何の曲が披露されるか予想づいたようで、イントロが流れる前から大きな歓声が上がる。その大きさは、この日1番と言っても過言ではない。

ピンクや赤系を基調としたライティングの中で披露されたのは『BOYFRIEND』。武道館や1日目に披露されたようにKENTのピアノ弾き語りバージョンもあるが、この日は楽曲のメインボーカルであるKENTに6人が花を添えるような形で披露。

楽曲の流れる前からファイヤーボールが上がる中で披露されたのは、女王蜂の『火炎』のカバー。ベース音が会場中に鳴り響くのにも負けない、7人が言葉に秘めたパワーを感じさせる。そしてという7人のコールにパワーをもらえる『2 MUCH』ではメインステージで一糸乱れぬダンスを披露。

疾走感あふれる楽曲『エグレメクレ』では、再びベース音がフロアをゆらし、会場の盛り上がりもぐっと高まる。そしてラストには第二章の始まりの楽曲である『OSHIBAI』を披露。まるで経典を唱えているようなスピーディーな歌詞も、言葉だけが走ることは決してなく、メッセージを届け切るような思いを感じさせた。

これにて2日間にも及ぶアリーナ公演は終了。最後にITARUは「幕を閉じる。このライブは今しかない。これは芝居じゃない。龍宮城は届け続ける、何度でもこのステージで、音楽を届け続ける」と会場に伝えきり、炎の中、開いたゲートへと7人は入っていく。

そして、このライブは幕を閉じた……かのように見られたが、ここでサプライズ演出としてアリーナで収録した新曲のパフォーマンス映像が公開される。誰も聞いたことのない、しかし確かに龍宮城らしさを秘めた楽曲に会場は大盛り上がり。さらに、NEW EPの発売や、全国ツアー、FCイベントの開催なども発表されたほか、5月には東阪のFCイベント「龍宮城×龍TUBE FC EVENT」の開催がアナウンスされた。

とにかく情緒が追いつかなくなるのではないかというくらいに静寂と喧噪を繰り返していくセットリストが印象的だった、今回のライブ。特に印象的だったのは、やはり第一章のラストソングから始まり、第二章の始まりの楽曲で終わらせたことだろうか。それはきっと、KENTがMCで語った「未来にまで期待を膨らませるようなライブ」というのにも通じてくるのだろう。

過去とは戦わない。その先へ――龍宮城がアリーナで刻んだ新章の覚醒 『龍宮城 ARENA LIVE 2026 -SHIBAI-』ライブレポート



<公演情報>
龍宮城 LIVE TOUR 2026
https://ryugujo-official.com/news/detail/2u2WXombINWTwqFudT1S

【日程・会場】
◆北海道 Zepp Sapporo
7月26日(日)
・1回目 開場 13:00/開演 14:00
・2回目 開場 17:00/開演 18:00

◆神奈川 KT Zepp Yokohama
7月30日(木)
開場 17:30/開演 18:30

7月31日(金)
・1回目 開場 13:30/開演 14:30
・2回目 開場 17:30/開演 18:30

◆愛知 Zepp Nagoya
8月7日(金)
・1回目 開場 13:30/開演 14:30
・2回目 開場 17:30/開演 18:30

◆大阪 Zepp Namba(OSAKA)
8月9日(日)
・1回目 開場 13:00/開演 14:00
・2回目 開場 17:00/開演 18:00

◆宮城 仙台PIT
8月11日(火祝)
・1回目 開場 13:00/開演 14:00
・2回目 開場 17:00/開演 18:00

◆福岡 Zepp Fukuoka
8月28日(金)
・1回目 開場 13:30/開演 14:30
・2回目 開場 17:30/開演 18:30

◆東京 Shibuya LOVEZ
9月8日(火)
開場 17:30/開演 18:30

9月9日(水)
・1回目 開場13:30/開演14:30
・2回目 開場17:30/開演18:30

【チケット券種・料金】
◆北海道・神奈川・愛知・大阪・福岡
1F全自由:8,900円(税込)
2F指定席:8,900円(税込)
2Fファミリー席:8,900円(税込)
※1ドリンク代別途600円

◆宮城
1F全自由:8,900円(税込)
※1ドリンク代別途600円

◆東京
全席指定:8,900円(税込)
ファミリー席:8,900円(税込)
※1ドリンク代別途600円

取材・文/於ありさ

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