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海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」

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海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


俳優の海宝直人が3月6日(金)に公開される映画『ウィキッド 永遠の約束』の日本語吹替版で護衛隊の隊長フィエロを演じている。幼少期から俳優として活躍し、ミュージカル作品への造詣と愛情も深い海宝は、映画の作り手たちの作品への深い愛情を感じたと語る。

本作は、ブロードウェイミュージカルの映画化作品において全世界興行収入歴代1位を記録した『ウィキッド ふたりの魔女』の続編。深い絆で結ばれた親友のエルファバとグリンダは運命に翻弄され、それぞれの道に進んだ。言葉を奪われた動物たちのために“悪い魔女”の汚名を着て戦うエルファバ、親友との別れで心がかき乱されたまま“善い魔女”として人々から愛されるグリンダ。やがて、ふたりの人生を永遠に決定づける事件が起こる。

海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


本作で海宝が演じるフィエロは、ウィンキー国の王子でエルファバ、グリンダと出会い、自身の進むべき道について考えるようになる。現在、フィエロは魔法使いオズの宮殿の護衛隊長を務めているが、彼が心の内に秘めている想いが、物語を動かす重要な要素になっている。


長年にわたって映画の基になったミュージカルを愛してきた海宝は、改めて「本作は二部作でよかった」と語る。

「舞台だと観客が想像する“余白”みたいなものがあると思うのですが、映像表現では、より具体性が必要になってきますから、舞台と同じテンポ感では物語が伝わり切らない。映画が二部作になったことで、それぞれのキャラクターの表情や想いがしっかりと描かれていますし、この物語を映画で描くためにはこれだけのボリュームが必要だったと思います」

海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


海宝が語る通り、映画では新曲も追加され、エピソードも増え、物語がより深く描かれる。

「個人的にはグリンダの物語が舞台よりも深く掘り下げられていると感じました。物語の中でグリンダがする選択は、私たちから観てもすごくリアルな、観ていて思わず“わかる!”と思ってしまうような選択なんですよね。エルファバは自身の信念を貫き、仮に全世界を敵にまわすことになったとしても自分の信じる道を進んでいきます。でも、そこまでできる人は圧倒的に少ないんじゃないかと思うんです。そんな中でグリンダが迷いながらする選択はとてもリアルで、観ていて胸に迫ってきます」

フィエロもまた自分の進むべき道について悩み、考え、やがて大きな決断を下す。
かつては学園中の視線を集める自由気ままな王子だった彼は、本作では観客が想像もしなかった行動に出る。

「フィエロというキャラクターについて色々と考えながらアプローチしましたが、フィエロも現代を生きる私たちから見てリアルに感じる人物なんですよね。ある時点までの彼は真面目に生きる方が損するし、考えるだけ馬鹿馬鹿しいと思っていた。キラキラしているから周囲の人がチヤホヤしてくれるし、真剣に話しても誰も真剣には聞いていない。だったら、楽しく生きた方がいい、そう思っていたわけです。

ところが、前作でフィエロは、真っ直ぐで真面目なエルファバに出会った。彼女は周囲が何と言おうと自分の信じた道を突き進んでいく。彼女と出会ったことでフィエロは変化していく。
観ていると作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができるんです。それは現代にとても必要なエネルギーだったり、熱さではないかと思っています。

海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


映画はキャラクターのドラマが丁寧に描かれていますから、観ている方もそうだと思いますが、演じていてもふっと心情的に入っていける。そこが素晴らしいと思いました。だから、気持ちを“作っていく”というよりは、そのシーンで描かれている気持ちや感覚に寄り添って同調していくことで違和感なく演じることができました。もちろん、彼が画面にいない間に彼が何をして、何を感じていたのかは想像しながら埋めていく、ということはやっていきました」

「この独特な感覚は『ウィキッド』にしかない」


海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


舞台『ウィキッド』を愛し、ミュージカルそのものに深い愛情を注いできた海宝は、本作を観て「深い愛情を感じた」と笑みを見せる。

「この作品に対する深い愛があるからこそ、単純に映像化するのではなくて、キャラクターやシーンに込められた想いを丁寧に解釈して、作品をこれまで以上に良いかたちで観客に届けたいという想いがあると思うんです。この作品は『オズの魔法使い』が元になっていますけど、『ウィキッド』で描かれるのは“善とは何だろう?悪とは何だろう?”というテーマです。
ミュージカルがはじまった頃は湾岸戦争があって、アメリカ自身が自分たちのやっていることが本当に正しいのか迷うようになった。そんな、アイデンティティが揺らいでいく中で、そこにある葛藤も作品に乗っかっていると思います。

劇中ではエルファバは信じた道を進みますけど、周囲の人たちはみな迷って、揺れていて、それぞれが何かしらの選択をする。それは完全なハッピーエンドではないかもしれないけど、自分がとった選択の責任を背負ってこの先、生きていかなきゃいけない、という結末が描かれる。そこが本当にリアルだと思いますし、とても誠実だと思うんです。ハッピーエンドにして終わることもできたと思うんですけど、そうでなくて私たちがリアルに感じる内容で、でも清々しさもある。そのテイストが本当に絶妙で、この独特な感覚は『ウィキッド』にしかないものだと思います」

海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


最初は“運命”に導かれて彼らは人生の進路を変えた。いや、変えられてしまった。
しかし、本作ではそれぞれのキャラクターが自ら進むべき道を選び取るのだ。彼らの選択が、彼らが交わす“永遠の約束”が、多くの観客を魅了し続けてきた。今後も『ウィキッド』は“クラシック作品”として愛され続けるだろう。

「そういう作品はやはり……偉大ですよね。長年にわたって誰が演じようとも崩れない強度が作品に備わっていることの凄さですよね。『レ・ミゼラブル』や『ライオン・キング』もそうですけど、どんな解釈をしても、どんな人が演じてもやはり魅力がある。それは本当にすごいことなんですよね。僕は新作ミュージカルに関わらせていただく機会が多いのですが、長年にわたって愛される、20年、30年と残る作品を作り上げていくことの大変さは本当に身に沁みてわかっています。


『ウィキッド』はロングランで長く愛されている作品で、しかも世界各地で上演されている。もちろん、これまでには並々ならぬ苦労があったと思うんです。でも、さまざまな過程を経て、厳しい状況を乗り越えて“クラシック”と呼ばれる段階に来ている。それは本当にすごいことだと思います」

海宝直人が語る『ウィキッド 永遠の約束』 「作品を通じて“生きていくことへの愛情”を感じることができる」


『ウィキッド 永遠の約束』
3月6日(金)公開
(C)Universal Studios. All Rights Reserved.
撮影:源賀津己

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