長塚京三12年ぶり映画主演作『敵』公開決定 筒井康孝の小説を吉田大八が映画化
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筒井康隆の小説を原作とした映画『敵』が、2025年1月17日(金) に公開される。
渡辺儀助77歳。元大学教授で今はリタイアし、妻に先立たれている彼は、朝起きる時間、食事、衣類、使う文房具ひとつに至るまでを丹念に扱い、預貯金の残高と生活費があと何年持つかを計算し、自分の寿命を知る。一見自己管理を徹底した生活を送っているように見えるが、時には晩酌を楽しみ、昔の教え子・鷹司靖子に淡い恋愛感情を抱くような、格好の悪い人間らしさもある。だが、そんな穏やかな老後を過ごす儀助の元にある日「敵」が現れる……。
メガホンをとったのは、『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』で知られる吉田大八。彼は「自分自身、この先こういう映画は2度とつくれないと確信できるような映画になりました」と自身の新境地となる作品だと明かしている。
主演は、『ザ・中学教師』(92)で初主演を飾り、『ひき逃げファミリー』(92)で第47回毎日映画コンクール男優主演賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』(97)で第21回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、1974年にフランスで俳優デビューしてから実に50年、名優として日本映画、ドラマ、舞台の歴史に名を刻んできた長塚京三。