秋本番のクラシックシーズンに突入し、海外オーケストラの来日ラッシュが続く中、一味違うオーケストラの来日情報に目を向けてみたい。2024年春に来日を予定する「18世紀オーケストラ」は、1981年にフランス・ブリュッヘンとその友人らによって結成された古楽器オーケストラだ。
メンバーには、18世紀および19世紀初期の古楽器もしくは復元楽器の専門奏者たちが集い、パーセル、バッハ、ラモー、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ショパンなどの音楽を、古の響きによって再現する気鋭の存在だ。2014年に、同オーケストラの生みの親であるブリュッヘンがこの世を去った後も、彼の精神はオーケストラに受け継がれ、今も旺盛な活動が続いている。
その彼らが手掛ける、“ショパンのピアノ+管弦楽作品をすべてピリオド楽器で演奏する”「The Real Chopin × 18世紀オーケストラ」公演が実現するとなれば、これは気になる。
注目は、なんといっても“ふたつのショパン国際コンクール”の優勝ピアニスト、ユリアンナ・アヴデーエワ(2010年のショパン国際ピアノコンクール優勝)と、トマシュ・リッテル(2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール優勝)