小林愛実が出演。大野和士指揮・東京都交響楽団定期演奏会
(C)Makoto Nakagawa
昨年秋に開催されたショパン国際ピアノコンクールで第4位に入賞した、ピアニストの小林愛実。子供の頃から天才少女として注目され、華やかな演奏活動を続けてきた彼女は、2度目の挑戦となった今回のショパン国際ピアノコンクールへの入賞で、より広い世界に向かう扉を開いた。今、まさに新たな飛躍の瞬間にあり、音楽界から熱い視線を集める。
そんな小林が、2月28日(月)、東京都交響楽団の定期演奏会に登場。同楽団音楽監督の大野和士のタクトのもと、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏する。
この曲は彼女が、一度目の挑戦となった前回2015年のショパン国際ピアノコンクール前、10代最後の頃からレパートリーとする作品。ベートーヴェン中期の傑作であり、ピアノ協奏曲の新しい表現に挑む作曲家の創意があふれ出すような楽曲だ。
以前、小林はベートーヴェンについて、「自らの気持ちをダイレクトにぶつけて作曲しているように感じる作曲家なので、自分も感情をぶつけて演奏する。
ただこの第4番のピアノ協奏曲は穏やかな部分が多く、他の作品とは何かが違うように感じる」と話していた。明るく前向きな雰囲気の中に繊細さを備えた楽曲に、彼女の生き生きとして推進力のある音楽性は、よく合うだろう。小柄な体から繰り出されるしなやかな音、パワフルな音のコントラストにも、大いに期待できそう。
小林は20代を迎えてから、自らがピアノを弾く意味をあらためて掴んだといい、「自分の個性というものは、音楽にただ真摯に向き合うなかで見えてきたり、築かれたりするものだと思う」と語る。目指す方向を見出し、気持ちの強さを手に入れた今の彼女の演奏は、確信に満ち、想いがまっすぐ聴き手に伝わってくる。
ピアノとオーケストラが親しく対話するような作品で、東京都交響楽団、そして初共演となるマエストロ大野に小林はどんな音楽を持ちかけ、そしてオーケストラはそれにどのように応えるのだろうか。楽しみな演奏会だ。
文:音楽ライター 高坂はる香
東京都交響楽団 第944回 定期演奏会
日程:2022/2/28(月) 19:00開演
会場:東京文化会館 大ホール
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2297425&aid=520
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