劇場公開も決定。製作者・宮川絵里子が語るドラマ『SHOGUN 将軍』
ですから、日本が題材で、日本を中心に置いたドラマをここまでの規模で出来たのは本当に奇跡だと思います」
海外作品でサムライが登場する映画やドラマはこれまでにもたくさんあった。しかし、日本人がスタッフの中枢に招かれ、細部までこだわり抜いた作品は多くはない。
「FXのCEOのジョン・ラングラフがこのプロジェクトのことを信じていたのは大きかったと思います。もちろん最初からここまで大きなプロジェクトだったわけではなくて、もっと最小限の規模でつくろうとした時期もありました。その中で観客の現在の温度感だったり、コロナ禍での観客のストリーミングの視聴動向だったりが変化していって、だんだんと現在のかたちが出来ていったんです」
どの作品も制作され、公開されるベストなタイミングというものがある。人の流れ、時代の流れが合致した時にヒット作が生まれる。本作は5年前では成立しなかっただろうし、5年後につくられたなら、現在とは大きく違う内容になっていたかもしれない。時を読み、人を読み、じっと耐えて“その時”を待つ。
本作のドラマの成立そのものが、まるで本作の主人公・虎永の物語のようだ。
「本当にそうですよね。