映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”

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映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”


歴史に名を刻むスーパースターで、偉大な音楽家マイケル・ジャクソンの半生を描いた映画『Michael/マイケル』が、いよいよ12日(金)から公開になる。製作を手がけたのは、フレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』などを手がけた英国の映画製作者グレアム・キング。彼は長い時間をかけて“ある目標”のために本作を完成に導いたと語る。

歴史上、最も成功を収めたスターは誰か?真っ先の名前があがる候補のひとりがマイケル・ジャクソンだろう。圧倒的なパフォーマンスと歌唱、自身の想いを込めた名曲の数々は、現在も多くの人々を魅了し続けている。それだけに彼の映画をつくることが責任重大。映画化権を取得したキングはまず、自ら生前のマイケルを知る人たちに話を聞くところからプロジェクトをスタートさせた。

映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”

グレアム・キング
「300人以上に会ったんですよ」とキングは穏やかな笑みを浮かべる。
「マイケルのことをよく知っている人、彼の家族、仕事仲間、友達にお会いして徹底的に話を聞きました。実は私も1981年にマイケルに会っているんです。私は彼のいろんな時代の話を徹底的に聞いて、報道で描かれるマイケル・ジャクソンではなく、本当の彼の姿を描きたいと思いました」

映画の冒頭では、父の指導の下、兄弟と共に幼い頃から歌い踊る少年マイケルの物語が描かれる。やがて成長した彼は自分の想いやビジョンを音楽で表現したいと考え、自ら創作に乗り出す。本作のポイントは、誰もが知るマイケルの名曲やステージを完璧に再現するだけでなく、彼がひとりで創作に打ち込んだり、部屋で孤独と戦っている場面を描いたことだろう。

「私もまったく同意見です。こういう伝記映画をつくる際には有名な場面や、アイコニックな瞬間、みんなが覚えているシーンを描きがちですが、私はそうではない”裏側”を描くのが最も大切だと思っています。Youtubeをいくら検索しても見られない場面です(笑)」

映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”


ステージで歌う彼の姿は記録映像に残っているが、部屋でひとりで楽曲をつくるマイケルの姿を誰かが見たわけではない。
しかし、そこを描くことが映画をつくる醍醐味でもある。だからこそキングは慎重に製作を進めた。

「シーンをクリエイトしていくことが大事でした。もちろん、すべての場面で不安を感じていました。だからこそ我々はできるだけのことはすべてやりました。あのシーンは本当のマイケルの部屋で撮影したんです。そういうリアルなもの、真実性に触れた時に観客は反応して、想像力をふくらませてくれると思ったからです。その上で私たちはドキュメンタリーではなく、さまざまな感情が込められた物語を、観客がまだ知らないマイケルの一面を見せたいと思いました。


私は製作者ですから、マーケティングの帽子をかぶった時には“マイケル・ジャクソンのオンステージとオフステージを最前列で観られる映画ですよ!”と言うかもしれませんが(笑)、本当は彼の私的な部分が垣間見えるような映画をつくりたいと思いました。というのも、彼はショービジネス界で最も複雑な人間だと思うからです。完成した映画は楽しくて、盛り上がれる場面もたくさんありますが、その奥にはもっと深いメッセージが込められています」

映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”


キングは『ボヘミアン・ラプソディ』だけでなく、ハワード・ヒューズが主人公の『アビエイター』や、ハンター・S・トンプソンの自伝小説を映画化した『ラム・ダイアリー』など、実在の人物を題材にした映画を数多く製作してきた。

「そうですね。私はアイコニックな人間を題材にドラマティックな映画を製作してきましたが、必ずその人の“人間性”を見せたいと思っています。フレディもマイケルも彼らの生み出した音楽が物語やドラマを語っていますよね。いまの若い人たちはマイケルが生きている時代をもう知らないでしょうし、仮に彼の音楽を好きになったとしても、彼がどういう人間だったかはよくわからないかもしれません。というのも、私たちが映画『ボヘミアン・ラプソディ』をつくる前、アメリカの25歳以下の若者の82パーセントは、フレディ・マーキュリーのこともクィーンのことも知らなかったのです。
映画が公開された今となっては多くの人が知っていますよね。自分が生きてきた時代の優れた人を若い人たちに見せたい。私は映画製作者としていつもそう思っています」

映画『Michael/マイケル』製作者が語る“本作の最大の目標”


キングの想いは世界各地に伝わっているようだ。すでに本作が公開されている劇場には生前のマイケルを知らない若い観客が殺到し、スクリーンを通じてマイケルのパフォーマンスとその奥にあるメッセージに触れて歓声をあげているからだ。

「本当にうれしく思っています。この映画を気に入らない批評家もいるのですが、彼らは映画ではなくて、マイケル・ジャクソンの生き方に対して批判しているんです。一方で、劇場に足を運んでくれた人たち、SNSで感想を書いてくれている若い人たちは、映画を観て、そこに描かれるマイケルの音楽や踊り、彼のメッセージに反応して楽しんでくれているようです。

マイケルは自身の音楽を通じて、人々をひとつにしてきたと思います。
ですから、私たちはこの映画を通じてみんなをひとつにしたい、一緒の場所に集めたい。これこそが映画『Michael/マイケル』の最大の目標でした。彼は最高のエンターテイナーであり、いろんな意味でリーダーだったと思うのです。私はこの映画でマイケル・ジャクソンの芸術性と人間性がどこから来たのか?どうやって生まれたのかを描きたいと思いました」

『Michael/マイケル』
6月12日(金)公開

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