鳥公園が手塩にかけた2年ぶりの新作をいよいよ披露
撮影:igaki photo studio写真提供:城崎国際アートセンター(豊岡市)
鳥公園の2年ぶりとなる新作『終わりにする、一人と一人が丘』が11月21日(木)から24日(日)まで東京芸術劇場 シアターイーストにて上演される。
2007年の結成以来、主宰である西尾佳織が全作品の作・演出を行ってきた鳥公園。今作をもってその体制に一旦終止符を打ち、今後は別の団体を率いている複数の演出家を招いて公演を行うことを発表している。
12年間の集大成とも言える今作は、昨年春、兵庫県城崎にて滞在執筆を行ったもの。リーディング公演や、今年10月の城崎での試演会を経て、長い時間をかけて練り上げられた作品だ。
物語に描かれているシーンの中でもっとも古いものは、1978年のアパートの一室、27歳の母と2歳の息子の場面だ。時を経て2018年、大きくなった「息子」は、マッチングアプリである女性と出会う。さらにはるか未来、その女性は自分の息子と過ごしている……。
その間に未来の女性と現在の女性が出会ったり、息子とは別の男たちが仕事の待機場所でとりとめのない話をしたり、と複数の時間が立ち上がり、その中で人々の人生がからみあっていく。
西尾は、キャストやスタッフとやりとりをする中で、それぞれのアイデアを吸収して作品をつくっていくという。今回はいつにも増して長い時間をかけた分、関わる人々の意見もたくさん生まれ、取り入れられたことだろう。多くの人の時間と考え、気持ちの詰まった物語はおそらく、鳥公園の現体制最後の作品として上演されるにふさわしい、見応えのあるものになっているのではないだろうか。
文:釣木文恵
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