2022年3月10日 07:00
監督が解説! 『THE BATMAN-ザ・バットマン-』はこれまでのバットマン映画と何が違うのか?
そもそもバットマンは誰かに頼まれて変装し、敵と戦っているわけではない。自身の過去に囚われ、その感情の迷路は複雑で、自分の考える正義のために変装し、大規模な基地まで自前でつくって“勝手に”戦っているのだ。考えようによっては悪役と変わらない恐怖を感じさせる設定でもある。
「誰かが法の外で自らの手で人を裁くというのは非常に恐ろしいことですし、境界線がどこにあるのかもわからなくなるような人間にそんな行動をされるのは望まれていないし、多くの恐怖を作り出すことにもなる。もし、僕らの住む街でそのようなことが起こっていたら、そして真夜中に外を徘徊して犯罪者と対峙する人がいたら、とても怖くはないですか?巻き込まれるかもしれないし、終わりがない」
物語、世界のすべてを “バットマンの目”を通して描く
撮影現場のロバート・パティンソンとマット・リーブス監督
だからこそ『THE BATMAN-ザ・バットマン-』では復讐に囚われたブルース・ウェインが、迷路の中を彷徨い、そこから抜け出そうとする姿が描かれる。主人公はバットマン=ブルース・ウェインで、そのすべてが“彼の視点”から語られるのが本作の“過去にありそうでなかった”最大の特徴だ。