細田守監督『バケモノの子』が劇団四季オリジナルミュージカルに 名古屋公演がいよいよ開幕! 伊藤潤一郎&大鹿礼生が語る見どころは?
例えば、人間界は全員のダンスを揃えて無機質に。バケモノの世界では、ぴったりと揃えるということよりも、バケモノたちが生き生きと暮らす様子をそれぞれが表現することを大切にしている。それぞれの世界を明確に分けています。

劇団四季 オリジナルミュージカル『バケモノの子』より
――演じるうえで大切にしたところはありますか?
伊藤僕が1番嫌だと思ったのは『彼なりの熊徹』と言われること。僕は原作映画のファンなので、誰が観ても熊徹という熊徹を演じたかったのです。もちろん自分が演じるわけですから、自分なりの表現にはなりますが、役が自分に寄りすぎていないか、というのは常に確認していました。熊徹と九太は、お互い悪態をつきながらも仲が悪いわけではない。熊徹は、口ではバカヤロー!と言いながら、心ではお前を信じてるって思っているような役柄ですよね。
あんなに筋を通してひとつの人生を生き抜ける人はいないと思う。そういう優しさや強さを持った熊徹をみんなに好きになって帰ってもらいたいです。
――この作品をどう観てもらいたいですか?
伊藤細田監督から、『この作品は社会全体で子どもの成長を祝福する』というコンセプトで作られたとお聞きしました。