フランス最高の古楽団体によるフレッシュな『メサイア』を堪能
(c)Julien Benhamou
チェンバロ奏者、指揮者、音楽学者、教育者として名高い古楽界の巨匠ウィリアム・クリスティが、自ら創設したフランス最高の古楽団体「レザール・フロリサン」を率いて来日公演を行う。この団体名は、シャルパンティエ作曲の音楽劇『レザール・フロリサン(花避ける芸術)』からとられたもので、なんと今年創立40周年を迎える名門中の名門だ。そのレパートリーは、フランス音楽に留まらず、モンテヴェルディ、スカルラッティ、パーセル、バッハ、ヘンデルから、ハイドン、モーツァルトにまで及ぶ幅広さで、世界中のファンを魅了している。
その彼らの今年のプログラムはヘンデルの大作オラトリオ『メサイア』だ。共演するソリストも、クリスティが2002年設立したアカデミー「声の庭」の出身者を多数揃えるなど、巨匠の理想を実現するための陣容で固めた来日公演となりそうだ。
クリスティ自身1944年生まれということは、御年75歳。まさに油の乗り切ったこの時期のクリスティを体験できること、しかもプログラムが『メサイア』であることを心から喜びたい。
●公演概要
10月12日(土)いずみホール
10月13日(日)