「人生は生きるに値する」 劇団四季新作オリジナルミュージカル『バケモノの子』にかける熱い思い【稽古場取材会レポート】
ふたりの対比も面白い。
続けて、熊徹の弟子になった九太がバケモノたちから修行の一環として料理を習う場面では楽しいダンスも満載で、ミュージカルならではの魅力をアピール。さらに熊徹と九太が修行を通し絆を深めるシーンは、観る者の感情に訴えかけるバラードナンバーを聴かせ、バラエティに富んだ作品の表情をキャスト陣が見せた。
熊徹役は、これまでの経験を活かして丁寧に
左から、熊徹役Wキャストの伊藤潤一郎・田中彰孝、高橋知伽江(脚本・歌詞)、青木豪(演出)、吉田智誉樹 劇団四季代表取締役社長撮影:阿部章仁
合同インタビューでは様々な質問が飛び出したが、ミュージカル版だからこその本作の魅力については、脚本・歌詞の高橋知伽江が「生さぬ親子の絆という背骨のしっかりしたストーリーなので、脚本に対しての不安はなかった。ただ劇団四季がミュージカル化することを考えると、殺陣のシーンは映画にもたくさんありますが、ミュージカルとしての重要な要素のひとつであるダンスを意識して取り入れ、エンターテインメント性をもっと出したいと考えました」と話し、演出の青木豪が「映画では例えば押し黙る表情をアップにすることでその人の感情の高まりを伝えるところを、ミュージカルでは歌で表現する。