「人生は生きるに値する」 劇団四季新作オリジナルミュージカル『バケモノの子』にかける熱い思い【稽古場取材会レポート】
それを演じられるワクワク感がいまだにある。僕は四季では父親役や乱暴者だけれど気のいいアンちゃんといったキャラクターを多く演じてきた。そういう経験が今回のチャンスに繋がったのだと思うが、吉田社長には「アドバンテージを取った試合はそこで油断してしまうことが多いので、丁寧にやっていけるといいですね」と言っていただいた。稽古場では大胆に、でも家に帰ったら冷静に「それでいいのか」と自問しながら丁寧に作っていきたい」とそれぞれ熱く意気込んだ。
「生きていていいんだよ」という作品になれば
2018年の『恋におちたシェイクスピア』に続き、劇団四季で2度目の演出をする青木は「僕も小学校時代から四季を観ていた。自分が演劇において育ててもらったところに、今呼んでもらっている状況」と四季での創作を喜び、「この作品にはたくさんのテーマがあるが、渋天街のみんなで子どもを育てていく、人を育てるのはひとりではないというのもテーマのひとつだと思う。僕にとって芝居や映画は、それを見ることで「ああ、明日も頑張ろう」と活力をくれる、“生かされる場”だった。四季の理念である“人生は生きるに値する”ということを、演劇が僕に教えてくれました。