2021年8月25日 18:00
柿衞文庫所蔵の芭蕉作品が一堂に! 『芭蕉―不易と流行と―』10月2日(土)より永青文庫にて開催
岡田家22代当主・岡田利兵衞(1892~1982、号は柿衞)が蒐集した俳諧資料をもとに昭和57年(1982)に創設された柿衞文庫(かきもりぶんこ、兵庫県伊丹市)が所蔵する芭蕉の名品を一堂に公開する『芭蕉―不易と流行と―』が、10月2日(土)より永青文庫にて開催される。
柿衞文庫の名は、江戸時代から岡田家の庭にあった見事な柿を衞(まも)るという意味が込められており、同家の当主たちは柿に由来する雅号を持つ。柿衞翁こと利兵衛は、家業である酒造業を継ぎながら、伊丹町長・市長を歴任。さらに郷土伊丹の俳人・上島鬼貫を出発点に、松尾芭蕉をはじめとする俳文学研究に没頭し、多くの俳諧資料を蒐集。その充実した蒐集品は、日本三大俳諧コレクションのひとつとも言われている。
同展では、柿衞文庫が所蔵する芭蕉の晩年の作品≪旅路の画巻≫や貴重な≪おくのほそ道≫の写本、宝井其角、森川許六といった芭蕉の弟子の作品も公開。芭蕉の俳諧風雅の精神である「不易流行」に迫り、あわせて飯尾宗祇や松永貞徳、西山宗因、上島鬼貫など連歌から俳諧に至る作品の数々も展覧する。
松尾芭蕉筆≪はなの雲≫句扇面 貞享4年(1687) 【前期展示】柿衞文庫蔵
森川許六筆≪百華賦≫(部分)