シリーズの生みの親が解説! 『インサイド・ヘッド2』が“ワクワクする理由”
さらに高校入学を前にライリーは親友とすれ違い、将来への不安、新たな環境への戸惑いなど問題が山積みになる。つまり、彼女の“内側”も“外側”も嵐が吹き荒れるのだ。
「このような物語を語る最大の喜びは、抽象的な感情や感覚を、物理的なものとして表現できることにあるんです。物語をつくり、キャラクターとして描けば、抽象的なものにカメラを向けて、キャラクターのやりとりとして描くことができる。
『インサイド・ヘッド』シリーズも、口で説明しようとするとすごく複雑に思えるけど、物語にして“相手に見せられる状態”にすると、スルッと理解できてしまう。だから小さな子どもたちも劇中で描かれる信念だったり、将来への不安や心配について知識や経験がなくても、ビジュアルとストーリーで“見られる”状態になっているから共感してもらえると思います」
ピクサー作品を作る上で“最も大事な力”とは?
とは言え、それを実際に物語にして、キャラクターにして描くのは至難のワザ。ピクサー作品は完成した映画を観ると「ああ、わかる! こんな感情、自分にもある」と思うが、作り手はそれをどうやって表現するのか、ヒントすらない状態から創作をはじめるのだ。