くらし情報『野田秀樹×ルーマニアの鬼才・シルヴィウ・プルカレーテの初タッグ! 野田版『真夏の夜の夢』が開幕』

野田秀樹×ルーマニアの鬼才・シルヴィウ・プルカレーテの初タッグ! 野田版『真夏の夜の夢』が開幕

野田版『真夏 の夜の夢』


ユニークな言葉遊びを散りばめた独創的な世界観で、国内のみならず海外の観客も魅了している野田秀樹。その劇作は、オリジナル戯曲から翻案作品、歌舞伎作品と、ジャンルにとらわれない多彩なものだが、10月15日(木)に東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕する『真夏の夜の夢』は、野田がシェイクスピアの名作を大胆に翻案した作品だ。

1992年に野田の潤色・演出で『野田秀樹の真夏の夜の夢』と題して初演されると、瞬く間に大きな話題となった本作。シェイクスピアの原作では、アテネの森を舞台に貴族たちの恋の物語が展開するが、野田版では日本の割烹料理屋「ハナキン」の人々が、富士のふもとの「知られざる森」を舞台に展開。その冒頭を少し紹介すると、創業130年の割烹料理屋「ハナキン」の娘・ときたまご(原作ではハーミア。以下同)には、板前のデミ(デミトリアス)という許婚がいたが、彼女は恋心を寄せる板前のライ(ライサンダー)と富士のふもとの「知られざる森」(アーデンの森)へ駆け落ちする。デミは、彼に恋している娘・そぼろ(ヘレナ)と共にふたりを追いかけ……というもの。さらに、その後の物語には、別作品『ファウスト』のキャラクターである悪魔・メフィストフェレスが乱入し、本来重要な役回りの妖精・パックの役目を盗み取り、原作ではあまり表現されていない嫉妬や憎悪といった負の感情表現も盛り込んだ破天荒な翻案に仕上げられている。

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