2021年9月15日 23:37
ピーター・バラカンが『ママ・アフリカ ミリアム・マケバ』の魅力を解説 PFFの人気企画「ブラック&ブラック」が開催
その後、1990年にネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領が釈放されたとき、母国への帰国が許可され、約30年ぶりに南アフリカの地を踏んでいる。そして、2008年に死去。亡くなってもう10年以上が経つ。
ドキュメンタリー映画『ミカ・カウリスマキ/ママ・アフリカ ミリアム・マケバ』は、ミリアムの関係者やバンド仲間、元夫などの証言や彼女自身のメディア出演時のインタビュー、ライブ映像などでまさに彼女の人生をたどった内容。バラカン氏のトークは、この映画の内容を補完する形のさまざまなエピソードが語れた。
その中で、バラカン氏は、作品内でミリアムが自身にとって最大のヒット曲となった「パタ・パタ」について、「内容のある曲ではないので実はあまり好きじゃない。ほかの違う曲がヒットしてほしかった」と打ち明けている点に触れ、
「多くのミュージシャンにこういうことがあるなと思いました。もちろん多くの大ヒット曲をもっている人もいるが、多くのミュージシャンの大ヒット曲は1曲か2曲。
ほんとうはもっといい曲が別にあるかもしれない。けど、どこで演奏しようとお客さんが聴きたい曲はその曲になってしまう。
おそらく何十年もほんとうは歌いたくないが、毎回毎回それを歌わざるえない。