尾上松也「後輩の皆さんに浅草を託したい」 新年を寿ぐ風物詩『新春浅草歌舞伎』出演に一区切り
2024年1月2日(火)から26日(金)に浅草公会堂で上演される『新春浅草歌舞伎』に出演する尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村隼人、中村橋之助、中村莟玉が取材会に出席し、新たな一年の一歩を踏み出す人気公演への思いを語った。
次代の歌舞伎界を担う花形が顔を揃える『新春浅草歌舞伎』は、“若手歌舞伎俳優の登竜門”として44年の歴史があり、初春行事として定着し、浅草の正月の風物詩として広く愛され親しまれている。若手が大役に取り組み、互いに切磋琢磨する成長、飛躍の場としてはもちろんのこと、歌舞伎の伝承という意味合いでも、重要な役割を担っている。
「新春浅草歌舞伎2024」チラシ
2024年公演をもって、これまでリーダー的存在として本公演を引っ張ってきた松也をはじめ、歌昇、巳之助、新悟、種之助、米吉、隼人の7名は、『新春浅草歌舞伎』への出演は一区切りとなる。松也は「先輩方から受け継ぎ10年目の節目で、来年は30代最後の年。浅草には、いろんな経験をさせてもらったので、恩返しの気持ちもこめて、そろそろ後輩の皆さんに浅草を託したい」と決断に至った心境を説明した。
尾上松也
また、苦楽を共にした仲間たちとの思い出を振り返りながら、「当時は、とにかく浅草歌舞伎を途絶えさせることのないよう誓った。