ゴドフスキー『ショパンのエチュードによる53の練習曲集』全曲演奏会 イタリアの鬼才リベッタが挑む前代未聞の超絶技巧
公演タイトルにもなっているゴドフスキーの『ショパンのエチュードによる53の練習曲集』とは、いったいいかなる作品なのだろう。ただでさえ難しいとされるショパンのエチュード(練習曲集)に、ポーランド(現在のリトアニア)生まれの作曲家にしてピアニスト、レオポルド・ゴドフスキー(1870-1938)が手を加えてさらに難しくしたというこの作品。日本で全曲演奏されるのは今回が初めてというだけでも興味深い。ゴドフスキーによる編曲の目的は、更に高度なピアノ技法に到達するための練習曲の創造であって、コンサート用により素敵な作品を生み出すためではないというあたりも徹底している。というわけで、この恐るべき作品を弾きこなせるピアニストがこの世にいったい何人存在するのかという難曲中の難曲が誕生したのだ。
今回の“全曲演奏”という日本初の企てに白羽の矢が当てられたピアニストは、イタリアの鬼才フランチェスコ・リベッタ。すでにミラノとナポリでは“全曲演奏”を行っているピアノ界屈指の超絶技巧の持ち主だ。9月23日のコンサートでは、ショパンのエチュード作品10ベースと作品25ベースが、昼夜2公演に分けて披露される。
弾くのはもちろん、聴くのにもそれなりの気合が求められそうなこの公演。まさに前代未聞の体験が目前だ。
◆公演概要
9月23日(月)戸塚区民文化センターさくらプラザホール
「ゴドフスキー『ショパンのエチュードによる53の練習曲集』全曲演奏会
出演:フランチェスコ・リベッタ(ピアノ)
フランチェスコ・リベッタ
1968 年イタリアのレッチェ生まれ。ヴィットリア・デ・ドンノに音楽の手ほどきを受け、パリでジャック・カステレードに作曲や管弦楽法を学びIRCAM (フランス国立音響音楽研究所)にも在籍。チッコリーニには「彼の世代では最も才能豊かなピアニスト」と評された。兵役後、ベートーヴェンのソナタ全曲演奏会(1993/94年)や、ゴドフスキーの「ショパンのエチュードによる53の練習曲」全曲演奏会で高い評価を得た。これまでにこの作品の全曲演奏は以下で開催している。ナルド(イタリア、1989年……おそらく世界初)、ガラティナ(イタリア、1990年)、ミラノ(1994/5年)、ナポリ(1995年)、フィレンツェ(1995/6年)、ミラノ(2006年)、ブラジリア(2010年)、マイアミ(2018年)。
ほかにこの曲集の全曲演奏をしているピアニストとして確認できているのは2人だけで、現時点でリベッタがもっとも多く演奏しているピアニストと言えるだろう。
これまでの共演者としてはリフシッツ(ピアノ)、ヘンデル(ヴァイオリン)、フラッチ(バレエ)などが挙げられ、「マイアミ・国際ピアノ・フェスティバル」にはここ15 年以上連続出演。CD/DVD のリリースはVAI社を中心に20 種近くに及ぶ。1999 年、2001年、2014年に来日している。
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