Dannie May、結成の地・渋谷で掴んだソールドアウト!熱狂の渦に巻き込んだツアーファイナルを徹底レポ、次なる舞台は悲願のZeppへ
Text:もりひでゆきPhoto:Ayato
今年1月にリリースされた3rdアルバム『MERAKI』を引っ提げ、広島、福岡、仙台、名古屋、大阪を巡ってきたツアー『Dannie May ONEMAN LIVE TOUR「MERAKI」』。そのファイナル公演が2月28日、東京・Spotify O-EASTで開催された。チケットがソールドアウトとなった満員の会場で繰り広げられた未来に繋がる一夜、その全貌をレポートしていく。
アッパーなSEが会場に鳴り響く中、サポートドラマー・成瀬太智に続き、Dannie Mayのマサ(vo,g)、田中タリラ(vo,key)、Yuno(vo,kantoku.)の3人がステージに登場。興奮を煽るサイレンの響きに導かれて、1曲目「MERAKI」でライブの幕は切って落とされた。早々にマサの高速ボーカルが客席を激しく揺さぶりをかける。かと思えば、Yunoからタリラへとボーカルが流れていくことで、3ボーカル、3コーラスというDannie Mayというバンドの持つ最強のアイデンティティが提示されていく。「来たぜ、東京!」とマサが叫ぶと、ヘビィさの中にキャッチ―なポップネスを秘めたサウンドで会場は心地よくひとつになっていった。
「生きる意味のないこの世界に、俺たちは生きる意味を創りにきました!」というYunoの一言で始まったのは「適切でいたい」。どっしりとしたテンポで聴き手の心を鼓舞するメッセージを鋭く放つ。印象的なギターフレーズでスタートした「東京シンドローム」ではカラフルな照明の中、ポップなサウンドでフロアを揺らす。会場には無数のコブシが突き上がった。
マサ(vo,g)
田中タリラ(vo,key)
Yuno(vo,kantoku.)
三人三様の個性が見える短いMCを挟み、マサの「やれんのか、おまえら!信じてるぜ、おまえら!声出せ-!」の一声で「FUNKY MUSIC!!」へなだれ込む。タイトル通りファンキーなサウンドスケープの中、オーディエンスは楽しく飛び跳ね、「1,2!」の掛け声で楽曲を彩っていく。「創造ゲーム」ではタリラがステージを動きながら客席に向けて歌声を飛ばす。「未完成婚姻論」では、サビのキラーフレーズ“結婚しましょう そうしましょう”で大合唱が巻き起こる。
客席と密にコミュニケーションを取りながら、ライブは息つく暇がないほどのスピード感で突き進んでいく。 マサによる「まだまだこんなもんじゃねーだろ!」の煽りに応えるように激しい盛り上がりを見せたのは「ぐーぐーぐー」。会場をかき回すグルーブに熱量が目に見えて上がっていく。曲の途中、マサがステージから下り、客席で歌うシーンでは熱狂的な大合唱が巻き起こった。Yunoが歌い踊る姿が印象的だった「玄ノ歌」では、痛快なダンスロックにカラダを突き動かしながら、フロアには“オエオエオ”、“ラッキーボーイ”のコールが湧き上がる。イントロで大歓声が上がった「りできゅらす」では、緩急をつけた構成で会場の空気を自在にコントロールしながら、さらなる興奮へと誘っていった。 「楽しんでますか?いい日になりそう」(マサ) そんな一言に続き、せつなげなギターの弾き語りで始まった「アストロビート」では、マサのファルセットを交えた繊細な歌声が光る。その叙情的な表現に大きな歓声と拍手が贈られると、そこからバンドが加わってハッピーな景色を描き出していく。
タリラの「行くよ?」の声を合図に始まった「ユニーク」でも、観客が腕を頭上に掲げ左右に振る多幸感に満ちた光景が生まれていた。聴き手に寄り添い、あたたかな光を注いでいくスタンスもまたDannie Mayの大きな魅力だ。曲の持つ高揚感にクラップとシンガロングが自然発生した「FULL PRIDE」でO-EASTを楽しく揺らした後は、2度目のMCへ。
「Dannie Mayは7年前の3月18日の春、ここ渋谷で生まれたんです。3人集まって」とこれまでの歩みを振り返るようにYunoが語り始める。バンドとしてはZeppを目指すことを決めたが、はじまりの地である渋谷のライブハウスを落としてからだとO-EASTを3人で眺めたことを回想し、「そのO-EASTが今日ソールドアウトですよ!ありがとう」と大きな喜びを滲ませる。続けて、「この7年、いいこともあったけど、イヤなこともたくさんあって。でも僕らは血のにじむような努力をしてきた。
生きる意味は自分で作るしかない。だからどんなにツラくても逃げちゃいけない。7年間逃げなかったから今日、俺たちここに立てているんだよ。だからここからは決意の春にしようと思います!」と未来に向けた思いを吐露した。
そんな真摯な思いを込めてプレイされたのは「春を交わして」。そこでは輝度の高いYunoの歌声に、観客たちの“wow wow”の合唱が重なることで、輝く未来を想起させる眩い景色を描き出していった。そして、マサの「踊れ!」の一言をきっかけにライブは怒涛の後半戦に突入。会場を狂喜乱舞のダンスフロアへと変えた「ええじゃないか」「ダンシングマニア」、高揚感を沸騰させた「色欲」、融合する3人の歌声で魅了した「ラストパレード」、荒ぶるパフォーマンスでカオスな興奮を呼び起こした「カオカオ」と、キラーチューンを連発していく。
そして、「頑張れないとき、ツラいときに今日みたいな日を思い出して欲しい。みんなが強く歩き続けられるように、俺らはいつまでもライブハウスで歌ってるので、また遊びにきてください」というマサの言葉を経て、バンドにとって新たなフェーズのきっかけとなった大切な1曲「レアライフ」でライブ本編の幕を閉じた。
アンコールの声が響き渡る中、突如ステージ上のスクリーンに重大発表が映し出される。期待に胸膨らませたオーディエンスに届けられたのは、史上最大規模のツアー『YOKAI』の開催と、そのファイナル公演の会場が10月9日東京・Zepp DiverCityであることだった。割れんばかりの歓喜の声が湧き上がる中、メンバー3人が再び登場。その喜びを加速させるように新曲「傲慢」を披露。力強くもキャッチ―な最新のDannie Mayを鮮烈に見せつける。曲が終わると熱量の上がった客席からは「Zepp、おめでとう!」の声が投げかけられ、メンバーたちがそれに応える。
「やるぞ、Zepp!ありがとう!」(Yuno)「俺たちにとっても過去最大の挑戦になります。みなさんついてきてくれますか!」(マサ)続けてタリラは「今、なんか不思議な感覚。俺、今実家みたいな気がしてる。すっごい素。ありがとう!」と言い会場に笑いを呼び込む。支えてくれた大切なファンの前で念願だったZeppライブを発表できた喜びが、きっとそうさせたのだろう。Dannie Mayとファンが共有してきた夢の実現が導いた感動的なシーンでもあった。
そして、この日のラストナンバーは「御蘇 -gosu-」。
Dannie Mayがアンコールで演奏し続けてきた大切な1曲を届けてくれた。マサ曰く、「この曲の最後にはタイムカプセルみたいに3人各々メッセージを入れていて。Zeppでワンマンをやったあかつきには、そこでそれをみんなで聴くことを目標としてやってきた」のだという。その目標がついに実現する10月9日を思い描きながら演奏された「御蘇 -gosu-」には、いつもとはまた違った響きが滲んでいたように思う。ライブを終え、ステージを去る間際にタリラが発した一言。
「次はZeppで!」 その言葉をお守りに僕らはこれからも前を向いて力強く歩んでいける。
<公演概要>
Dannie May ONEMAN LIVE TOUR『MERAKI』
2月28日 東京・Spotify O-EAST