まるでスペインの輝く太陽。期待のピアニスト・ガルシア・ガルシアはユーモアも抜群
スペイン出身の朗らかなナイスガイ、人気ピアニストのマルティン・ガルシア・ガルシア(以下、ガルシア)が11月に来日リサイタルツアーを行う。東京は3日文化の日、サントリーホール大ホールに登場。
2021年「ショパン国際ピアノコンクール」で第3位を受賞して以来、毎年来日している親日。ファンは親しみを込めて「ガルガル」「ガルガルさま」などと呼ぶ。
●素晴らしい先生たちに導かれてきた
© Brian Hutton
ガルシアのピアノサウンドは、太陽の輝きのように明るい。音の粒がクリアでとても心地よい響き。歌心が感じられ、幸福感を覚える。その源泉はどこにあるのだろう。
「僕の生まれ故郷は海岸都市のヒホン。ここでロシア出身のナタリア・マズーン先生とイリヤ・ゴルドファーブ先生から、ピアノと音楽の基礎を教わった。手の位置、強弱、重さ加減、歌うような奏法、ポリフォニー、ハーモニー、フォーム、訓練方法など…。習い始めた最初の時点で、すべて存在していた」
これらの感覚を5歳から14歳までみっちり身に付け、マドリードのレイナ・ソフィア音楽学校に進学して、本腰を入れた。
「23歳まで9年間、ガリーナ・エギアザロワ先生が、子供時代に培ったものを新たなレベルに引き上げてくれたんだ。