『美食家ダリのレストラン』ダリ好きオーナーの“推し活”が最高に面白い映画!【おとなの映画ガイド】
(C)ESPERANDO A DALÍ A.I.E. 2022
スーパースター的存在の芸術家サルバドール・ダリと、伝説の三ツ星レストランの天才シェフが、同じ世界線で生きていたら……、そんな発想から生まれた映画『美食家ダリのレストラン』が8月16日(金)、全国公開される。ダリが住んでいるスペインの海辺の街を舞台にした、とびきりの料理で彩るヒューマンドラマだ。
『美食家ダリのレストラン』
サルバドール・ダリといえば、20世紀を代表する芸術家のひとり。圧倒的な個性でシュルレアリズム(超現実主義)作品を生み出し、自身をもブランド化してしまうそのパワーは、ときに「ドルの亡者」と言われたことも。
そんなダリが絶大な名声と人気を博していた1974年がこの映画の舞台。彼が暮らしている海辺の街カダケスにある、ぶっ飛んだレストランの物語だ。
レストランのオーナー、ジュールズ(ジョゼ・ガルシア)は、ダリを心から尊敬、というか崇拝している。「ダリに自分の店でディナーを食べてもらう」ことをひたすら夢見ている。店内の装飾はダリ作品のレプリカであふれ、ダリが近隣でアート活動をすると聞けば、カメラを持って追いかける“推し活”ぶりだ。