くらし情報『『THE DAYS』監督に聞く、原発事故を克明に描くための決意。「暗闇と瓦礫の中をいく、それしかない」』

2023年6月16日 12:00

『THE DAYS』監督に聞く、原発事故を克明に描くための決意。「暗闇と瓦礫の中をいく、それしかない」

そのためにスタッフは徹底して“全電源を喪失したあの場所”を描くことに力を注いだ。

「通常のドラマや映画では、暗闇のシーンであっても照明をあてて、暗闇として撮らないことが多いんです。もちろん照明部はそこにセットがあれば照明をあてるでしょうし、今回のセットは背景として魅力的です。でも、この作品では暗闇にいるときの見えない恐怖、名づけようのないもの、得体の知れない怖さを描きたかった。だからシーンによっては役者さんが持っている懐中電灯しか光のない場面もあります。それができたのも俳優さんの理解あってのことですし、増本プロデューサーも、スタッフもこれまでに一緒にドラマをやってきた人たちなので。このチームだからできたと思っています」

『THE DAYS』監督に聞く、原発事故を克明に描くための決意。「暗闇と瓦礫の中をいく、それしかない」


闇の中で自分がどこにいるのかも分からず、原子炉がどのような状態にあるのかも把握できない。ひとつ判断を間違えば、対応が数分遅れてしまえば原子炉が爆発するかもしれない。
そんな圧倒的な緊迫感と混乱、そこに置かれた人間の表情。本作ではその“瞬間”を容赦なく描き出していく。

「俳優さんに“お願いする”というよりは“一緒に歩く”という感覚ですから、必要な道具を置いて、役者さんに説明して、カメラを回して“その時”を待つ、という感じでした。

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